那須岳へ紅葉登山 沼原湿原~白笹山~南月山~姥ヶ原

那須岳へ紅葉登山 沼原湿原~白笹山~南月山~姥ヶ原

10月最初の登山は栃木県の那須岳へ。

那須岳も紅葉の山と言われており、中でも姥ヶ平の紅葉とひょうたん池から見る逆さ茶臼岳が有名。今回はその場所へ行くために、西側の沼原池を基点に白笹山と南月山を周回するコースにしました。

那須岳の紅葉はこれが初めてでしたが、山肌を真っ赤に染める紅葉と火山の荒々しい姿が圧倒的な迫力!白笹山・南月山から茶臼岳に至る稜線は天気がやや残念でしたが、それでも開放感抜群の気持ちの良い登山道。高低差少ない道ながらも変化に富んだ楽しいコースでした。

秋の那須岳、ここもまた紅葉の名峰の1つです。

 

ひょうたん池の紅葉と逆さ茶臼岳―――

 


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10月4日、北アルプス涸沢の紅葉・奥穂高登山から5日後のお話し。

今回は栃木県の那須岳へ行ってきました。

那須岳は過去に3回登ってますが、秋にはこれまで行ったことがなく、紅葉の姿を見るのは今回が初。また那須岳と言えば、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳が有名ですが、今回はそのいずれでもなく、南端に位置する白笹山南月山。スタート地点も普段利用するロープウェイとは反対側の沼原湿原になります。

沼原池~白笹山~南月山~姥ヶ平~沼原湿原という1回も歩いたことのないコースだったので、紅葉と合わせてそれもまた楽しみでした。

 

見所が多くて展望もいいので何度登っても楽しめる那須岳。ロープウェイもあるので誰にでも登ることができます。

今回は紅葉がピークを迎えていたので、いつも以上に観光客と登山客でにぎわっていました。

 

~~ 2015年10月4日 紅葉の那須岳 ~~

3年連続4回目の那須岳。今回は初めてロープウェイ登山口ではなく沼原湿原から。

(ロープウェイ側から茶臼岳や朝日岳を登るのであれば、去年の記事が参考になるかもしれないので良ければどうぞ)

 

駐車場に着いたのは早朝6時すぎ。ここの駐車場はかなり広かったです。

普段どれくらい混むのかはわからないけれど、早朝でもかなりの台数停まってました。小さいけど湿原もあるので、登山者以外も結構来るみたい。

 

6時半にスタート。10月に入ると早朝もだいぶ寒くなってきましたな。

今回は久しぶりにお仲間さんたちとの登山。前を歩くのは今年の夏に南アルプスの山小屋で働いていたけーすけ。自分の大好きな山域である秀麗富嶽十二景で初めて話が通じた貴重な存在(笑)

近場の低山も分け隔てなく登っているあたり、好みの山が結構似ていると思っている。

 

白笹山までは2km。標高差も500m弱しかないので、高尾山に登れたらこのルートは十分歩けると思います。

それくらい今日は緩いコース。でも、見どころは多い。

 

登りはじめて割とすぐに紅葉が始まりました。今年は秋に入ってからも順調に行きたいところに行けていて、紅葉登山もこれで4回目。これまでは北アルプスと東北だったけど、10月に入ってようやく関東の山も紅葉が始まった。

 

上から見る沼原池。コンクリートに囲まれているところから見てわかる通り、発電のために造られた人工池。あの池の隣に沼原湿原があるので帰りに寄る予定。

でも、それはいまはどうでもよくて、、、写真見て察してください。天気が絶望的に悪い(-_-;)

 

標高1700~1800mを歩くことになるので雲の上に出ることは叶わず、ちょうど雲の中へダイブする形になる。

登るにつれて周囲が真っ白になるので、紅葉を楽しむことに専念する。

姥ヶ平の紅葉しか調べていなかったけど、白笹山へ至る登山道もなかなか色づいていて綺麗でした。

 

1時間ほどで白笹山に到着。標高1719m。

白笹山は麓から見ると綺麗なおにぎり型をしているけれど、実際にピークに立ってみると山頂という感じはあまりしなかった。登山道途中の樹林帯に囲まれた場所でした。

 

ここまでの登山道は登り一辺倒で面白くはなかったけど、ここから先が本コースではいよいよ面白くなってくるところ。写真みたいにササとハイマツの稜線が続いて行きます。

天気が残念すぎるが……

 

白笹山から40分ほどで南月山に到着。 標高は白笹山より少し高い1775m。

 

ここは晴れていれば展望最高だと思います。

ただ、ご覧ください。見事なまでにガスってます(笑)

少し言い訳をすると、今回の登山はもともと那須岳の予定ではなくて、新潟の八海山に登る計画だったのさ。それが直前になって天気予報がどんどん悪くなっちゃって、何とか晴れ間が期待できそうな北関東を選んだってわけですよ。予報通りなら昼過ぎまでは晴れなはずだったんだが……

まぁ雨に降られなかっただけでも良かったし、この後の挽回を考えたら結果的にはここにして正解だったんだなと思う。

 

瞬間的ではあったけど、時折青空も見れたし。先行きとしては希望の持てる展開でした。

 

南月山からの稜線。真っ白いガスはとりあえず忘れて、晴れ渡った青空だと思ってください(笑)

展望抜群の道だというのは容易に想像がつく。道も平坦で広々しているし、この写真だけ見たら北アルプスと言ってもおそらくバレない。それほど、高山色が強い稜線でした。

 

進むにつれてガスも少しずつ取れて見通しも良くなってくる。

写真で1つ伝わらないのは、この時風が物凄い強かったってこと。。。雲を吹き飛ばす意味ではこの強風は頼もしかったけど、それ以上に寒かった……。

 

そんな中で見えた希望の光が、薄らと見えた那須の紅葉。雲の演出でぼんやりと見えるあたりが、なんとなく夢見心地な世界観。

前回の奥穂高山頂での起死回生の好天があったので、今回もそれに期待せずにはいられなかった。

 

稜線の中間地点、日の出平というところに到着。

那須岳の日の出と聞いて忘れられないのが、昨年の8月に登ったご来光のシーン。

 

(2014年8月31日 茶臼岳~朝日岳~三本槍岳登山

雲海と上空の雲、2層の雲に挟まれた形でのご来光は、空を赤と黒に染めて何とも不気味な光景。ご来光を見て初めて「怖い」と思った瞬間。今でもよく覚えているワンシーンです。

 

残念なガスに包まれつつも、麓の方は晴れているようで色づきがはっきり見えました。

あたり一帯真っ赤に染まっているのが一目瞭然。

 

一瞬の晴れ間を逃さずシャッターを切る!

 

姥ヶ平も見えてきた。紅葉の中に剥げているところが姥ヶ平。

周囲を真っ赤な紅葉が取り囲んでいます。

 

9時半、牛ヶ首に到着。ここに来るのも考えてみたら初めて。ロープウェイ登山口から登ってくると茶臼岳から下りてこないといけないので、いつもスルーしてた場所。

 

この牛ヶ首からの紅葉風景が圧巻!東西どちらを見下ろしても見事な紅葉。

部分的には栗駒山に引けを取らないほどの赤一色。すごい眺めです。

 

茶臼岳の山肌は草紅葉。こちらもオレンジ色に綺麗に染まっています。

ロープウェイ方面から続々とこちらに来る人たち。登山服でビシッと決めている人もいれば普段着で登ってくる人もいたりと様々です。

 

何となく晴れそうな気配があったので、ここでしばらく粘っていたけど、祈りが届いたのか徐々に青空も見えてきてくれた。

 

ガスの中から姿を現す茶臼岳。

これは紛れもなく、前回の奥穂高岳と同じ展開!!神々しい姿でした。

すぐ正面に見える茶臼岳でも、ここから行くとなると迂回して反対側から登らないと行けないから、やや時間がかかる。なので、今回は茶臼岳はスルーします。

 

南月山方面の稜線もどんどん晴れてきてくれました。

火山の茶臼岳とは全く違う雰囲気の穏やかな稜線。歩いた時間としては短かったけど、稜線好きにはたまらない道でしたよ。

 

上から見ても人がたくさんいる姥ヶ平。そこに行くまでの登山道も賑わってます。

陽も差すようになってきて、紅葉もだいぶ映えてきた。有名なだけあって、見事なまでの色づき。

 

 

姥ヶ平へ。稜線から下ったこの辺りでようやく風が収まってくれた。

那須岳は基本的にいつも強風が吹いてるイメージなので、紅葉時期は防寒対策万全にして行ったほうがいいです。

 

 

 

姥ヶ平の赤い絨毯。登山道は紅葉のトンネル。

 

登山道途中から振り返ると、茶臼岳の雲も取れて完全に姿を現してくれました。

噴煙が立ち込めているのも良く見える。

 

 

姥ヶ平に到着。ここだけ砂地で絶好の休憩場所になっています。

風もないのでここでお昼休憩。

 

姥ヶ平からの茶臼岳と紅葉。ここからのアングルが絶妙で、三脚構えたカメラマンもたくさんいました。

茶臼岳を眺めるには絶好の展望スポット。火山と紅葉って相性抜群ですね。

 

今回は久しぶりにホットサンドクッカー。

ホットサンド食べたいのもありつつ、本心は夏の縦走で中途半端に余ったガスを使い切りたかったから。ガスは中途半端に残っているものが多すぎて困るぜ……

 

 

色々焼いてみた。(肝心のホットサンドの写真は食べるのに夢中で撮り忘れてた…)

 

姥ヶ平からの茶臼岳と紅葉の眺めは素晴らしいものがあるので、ぜひ秋に訪れたら立ち寄ってみてください。

火山もそうだけど、バックに岩山があると紅葉を一層引き立ててくれる。

 

帰りに姥ヶ平の近くのひょうたん池に寄ってみる。

ひょうたん池までは木道敷かれています。(狭いのですれ違い注意)

 

ワンコも登りに来ておった。

 

こちらがひょうたん池

紅葉と火山の景観もさることながら、水面に映る逆さ茶臼岳がまた絶妙!

これぞ純和風な紅葉風景といった感じ。那須岳の紅葉としては一番魅力を感じた場所なので、ここもぜひ立ち寄ってほしいところ。

 

姥ヶ平とひょうたん池、那須岳の紅葉を満喫するには絶好の場所でした。

 

帰りはそのまま沼原方面へ。過去の登山も合わせて那須岳はだいぶ歩き回ったけど、まだ行きたいところはいくつかある。

標識に書いていある三斗小屋も泊まってみたいし、裏那須方面の稜線も歩いてみたいところ。

 

朝とは違って、帰るころには麓はすっかり晴れて木漏れ日が気持ちよかったです。

 

沼原湿原まで下りてきた。木道の散策路があったので、周回してみます。

 

 

 

湿原は一面草紅葉。錦秋と言うに相応しい風景が広がっていました。

夏は色々な花が咲く湿原。今の時期はススキの穂がなびいて、なんとも長閑な雰囲気。

 

左の綺麗なおにぎり型の山が最初に登った白笹山。山頂は展望もなかったのであまり印象に残らなかったけど、下から見ると見事な三角形。白笹山から茶臼岳にかけての稜線は晴れた日にまた訪れたい。

 

 

登っている最中にも見えた沼原池。発電用の人工池なので、近づくことはできなかったです。

 

13時半過ぎに駐車場に戻る。休憩込みで7時間ほどのハイクでした。

日帰り登山としてはちょうどいいコースタイム。適度に山登りを楽しみつつ紅葉も満喫できるし、うまい具合にぐるっと周回できるので、このルートも那須岳登山の中ではおすすめの1つです。子どもも登っていたので、誰でも登れるかと思います。

 

紅葉目的で行ってきたのでそれほど山登りの要素はなかったけど、これもまた楽しい山旅でした。

帰りの温泉は「板室健康のゆグリーングリーン」 というところに寄りました。日帰り入浴500円で露天風呂もあったのでなかなか良かったです。参考までに……

 

那須岳はこれでもう4回登っているけど、やっぱり何度登っても楽しめる。手軽な割に贅沢な展望が用意されているので、登山初心者を連れていくにも良い山だと思ってます。(山の楽しさをここなら感じてくれるはず!笑)

 

北アルプスと東北に次いでやってきた今年4回目の紅葉登山。涸沢の紅葉と比べてしまうと華やかさは劣るけど、紅く染まった山肌は関東屈指の色づきだと思うし、火山をバックにした紅葉風景は他ではなかなか見ることのできない迫力ある景観でした。

 

秋の那須岳も魅力あふれる風景が広がっていたので、さらにこの山が好きになりました。次は初夏の時期に裏那須の稜線を歩けたらと思っています。

 

ひょうたん池からの那須岳の紅葉

 

おしまい

 

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【日程】

2015年10月4日 曇りのち晴れ

【コースタイム】

沼原湿原(6:30) — 白笹山(7:40) — 南月山(8:20) — 牛ヶ首(9:30) — 姥ヶ平(10:30~12:00)— 沼原湿原(13:40)

 

 

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