東京23区の最高峰、愛宕山に登ってきました。
標高は25.7m。天然の山としては都内23区で一番高い山です。
コースタイムは約3分。登山口の鳥居から急な階段が続きますが、「出世の石段」と呼ばれ、大いなるご利益も期待できるので頑張って登りましょう。
一応、登山記録です。限りなく都会に近い最高峰に登ってきました。
”東京都”の最高峰じゃありません。”東京23区”の最高峰です。
その山があるのは港区。東京タワーからほど近い場所にある「愛宕山」(あたごやま)。標高は実に25.7m。堂々の2桁標高でございます。
東京の最高峰は言わずと知れた雲取山、その標高は2017mなんだからえらい違いです。
この山を目的に行ったわけではないですが、一応登山ブログと名乗っているので、単発で山行記録(?)を書いておきます。
東京都港区 愛宕山 日帰り登山
この場所に至った経緯は次の記事にでも書くとして、やってきたのはオフィスビルが立ち並ぶ東京都港区。虎ノ門ヒルズなんかがすぐ近くにあるところです。
最寄り駅は新橋駅、神谷町駅、虎ノ門ヒルズ駅などなど。
そんな都会のど真ん中に天然の山なんてあるの?って疑いたくなりますが、ちゃんとあります。
それがこちらの愛宕神社。拝殿は山頂に建てられているのですが、この山こそ、東京23区の最高峰・愛宕山。
入口にある立派な大鳥居が目印です。
入口にも書いてある通り、鳥居をくぐった先で待ち構えているのがこの急な階段「出世の石段」です(別名:男坂)。
文字通り、自分の足で登り切れば「出世街道まっしぐら!」も夢ではない由緒ある階段。
今回の登山の核心部でもあります。
軽い準備運動を済ませてクライムオン。
アルプスの高山だろうが近場の低山だろうが、いきなり急登から始まる山と言うのは結構厄介なものですが、この愛宕山もその部類になります。
傾斜としてはなかなかのもの。
由緒ある石段なだけに、トレーニングなんかはご法度。
罰が当たるので、決してなさらぬようにお願いします。
(都内でも稀な急な階段なので、トレーニングしたくなる気持ちはわからなくもない)
まさに心臓破りの急坂。なんだか中央の手すりが鎖場に見えてきました。
雪なんか降って凍結した日には、間違いなく入山禁止になるでしょうね。
雨で滑るコンディションも要注意。
後ろを振り返って尺を稼ぐ。
なかなかの急坂。体感的には西穂高岳・独標手前の岩場くらいはある。
……なんて言ったら、北アルプス愛好家に怒られますかね?(笑)
こうして登山口から徒歩3分。
息を切らしつつもどうにか急坂を登り切り、見えてきたのが一の鳥居。一礼して鳥居をくぐらせて頂きます。
「さぁ、急登も制して身体が暖まってきたぞぉ~!」と第2ラウンドを期待するも、早くもそこが山頂でした……。
山頂の鳥居をくぐった先が愛宕神社の社殿。御覧のように、都内でもそこそこ有名なだけあって行列ができてます。見た感じトレッキングには似つかない普段着姿の人ばかりですが、みんな先ほどの急登を制してきた猛者たちです。
山頂に神社の参拝の列ができるって、東北の月山とかアルプスの立山に通じるものがありますね。
山頂には池も広がって、魚(鯉)も泳いでいます。
山の上に池塘があるとは、これはこれで苗場山とか平ヶ岳に通じるものがあるのではないでしょうか。
都会の尾瀬ですね、えぇ。
さらに池のほとりには、珍しい白毛の猫がいました。
この猫は愛宕神社に住み着く有名な白猫、カリン様です。
登ってきたからと言って必ず会えるとは限らない神出鬼没の猫。アルプスのライチョウ的存在と言えます。
山頂には御覧のように売店も用意されています。
登山バッチは残念ながら見当たりませんでした。
手水社と言う名の水場も用意されています。
日頃の穢れた心を清めました。
そして、忘れてはならないのがこの三角点。
なんたってここは東京23区の最高峰。その証がこの三角点であります。
不思議なことに周りの人たちのほとんどはスルーしてましたが、山のぼらーなら絶対に見ておきましょう。
しばし山頂をブラブラ周回。
時期も5月とあって新緑が非常に美しいです。
流石は天然の山なだけあって、一時でも都会の喧騒を忘れさせてくれます。
もみじの葉を見るに、秋の紅葉シーズンに訪れても綺麗そうな。
実際のところ、私自身がむかし港区のオフィスで働いていた時期があるので、この出世街道ご利益がある愛宕神社は名前だけは知っていたのですが、訪れたのは今回が初めてになります。
登山に慣れ親しんだ今となっては、”出世”のご利益よりも”最高峰”という肩書きのほうに惹かれるものがあります。
山頂にも書かれていた注意書き。
御覧のようにトレランは禁止のようです。
グローバルな港区だからこその「Don’t run!」
こちらの階段はもう1つのルートである女坂。
やや迂回して登ってくるあたり、こちらの方が傾斜は緩やかですが、ストレートな男坂で勝負しようという人ばかりなようで誰も登ってはいませんでした。
直登ルートは避けたい勢はこの女坂ルートがお勧めかもしれません。
そして、山頂裏手の駐車場を見て知った「車で上がってこれるんかいっ!」ってやつ。
これも登山あるあるの1つですね。
見たところお高そうな乗用車ばかりだったので、無事に出世街道を歩めた方たちなんでしょうね。
山頂見学も済ませて下山開始。
登ってきた出世の石段(男坂)を下っていきます。縁起を担ぐのであれば、出世の階段は登りだけにして、下りは女坂を利用するのが良いのかもしれません。
私は今回が初登頂だったので、素直にピストンしました。
こうして無事に下山完了。
往復20分ほどの行程。標高25.7m、登りやすい山とあってオシャレな山ガールが多かったのも印象的でした。
新緑が美しい東京23区の最高峰・愛宕山。
出世のご利益と合わせて、東京にお越しの際はぜひ登ってみてください。
すぐ近くには東京タワーもあるので、都内観光のついでに楽しめますよ。
……などと言う、おバカな山行記録にお付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに後日談ですが、本屋で目にした「東京街なか山さんぽ」という都内の超低山ガイドにこの愛宕山が載っていました。
一応、公式にも低山ハイキングの山としてのお墨付きは得られているようです。そして、意外にも都内に山ってたくさんあるんだなぁ~と知りました。この手の全く知らない低山が紹介されている本は好きだし、読んでいてとても面白かったです。
東京23区の最高峰・愛宕山。こういう小一時間で終われる山と言うのも悪くはないと思いました。
おしまい。
【コースタイム】
15:15 登山口の大鳥居
15:25 愛宕山山頂(三角点)
15:35 登山口の大鳥居
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