【東北】冬の西吾妻山 圧巻の樹氷・スノーモンスターの世界!雪山登山(グランデコスキー場から)

【東北】冬の西吾妻山 圧巻の樹氷・スノーモンスターの世界!雪山登山(グランデコスキー場から)

2月下旬に福島県の西吾妻山へ登ってきました。

冬の西吾妻山といえば、言わずと知れた樹氷・スノーモンスターの聖地!吹雪によって樹木が凍り付き、雪を纏って巨大化したその姿はまさにモンスターと呼ぶに相応しいもので、西吾妻山ではその大群生を見ることができます。

ルートはグランデコスキー場からゴンドラとリフトを乗り継いで、西大巓~西吾妻山を往復するコース。今回は少し時間に余裕もあったので、天元台コース側の吾妻神社辺りまで散策もしてみました。

5年前にも一度訪れている場所でしたが、やはり無数のスノーモンスターが整然と立ち並ぶ光景は現実とはかけ離れた圧巻の世界!青空の下で白く輝く樹氷の森がまさに絶景でした。

冬の西吾妻山 樹氷・スノーモンスターの世界へ日帰り雪山登山


厳冬期の雪山でしか見ることのできない、自然の神秘の造形物『スノーモンスター』

度重なる吹雪によって樹氷がどんどん巨大化していった結晶。過酷な環境下でしか育たないので、日本でも東北の限られた山でしか見ることができない自然現象ですが、福島の西吾妻山ではこのモンスターの大群生を見ることができます。

自分がこのスノーモンスターと初めて出会ったのが、まさにこの西吾妻山。もう5年前のことになります。

その時初めて見た雪のモンスターに衝撃的なまでの感動を受けてしまい、それ以来毎年冬に一度は見に行っている冬のモンスター巡り。昨年は森吉山で、今年は5年ぶりに再び西吾妻山へ行くことになりました。

少しでも暖かい日があるとすぐに崩れてしまう繊細さがあるので、天気と時期のタイミングを合わせるのが困難な面もありますが、晴天予報を狙って登りに行った甲斐があって、青空の下で素晴らしい絶景を見ることができた1日でした。

樹氷・スノーモンスターを求めて、5年ぶり2度目の西吾妻山へ。

2018年2月26日 西吾妻山 日帰り雪山登山

1月の安達太良山に続いて、再び訪れた福島の名峰『吾妻連峰』。その最高峰ともなるのが、今回の舞台である西吾妻山

標高は2035mで近隣の日本百名山である磐梯山安達太良山よりも高い山です。

冬の西吾妻山登山のルートは大きく2つあって、グランデココース天元台コース。どちらもスキー場のゴンドラとリフトを利用することができます。比較的登る人が多いのがグランデココースで、自分たちもこちらから登ることにしました。

グランデコスキー場

そんなわけでやってきたグランデコスノーリゾート。この日は月曜日なので、駐車場も閑散としてました。

平日は嬉しいことに駐車場が無料になっています。

今回はお仲間さんの車でやってきましたが、ここへは都内から出ている夜行スキーツアーバスを利用しても来ることができます。5年前に訪れた時は、自分もスキーツアーバスでやってきました。(他にも猪苗代駅や郡山駅からのシャトルバスもあり)

スノーシューで登る冬の西吾妻山

冬の西吾妻山へ登るにあたっては、普段の雪山登山とは装備も少し違う。ピッケルや12本アイゼンは持って行っても出番がないのでお呼びではなく、逆にストックスノーシューorワカン必須になります。

スノーモンスターが育つ環境なだけあって、山の上は豪雪のモフモフワールドなので。

グランデコスキー場登山届ボックス

スキーセンター内に登山届の用紙とボックスが用意されているので、忘れずに記入しておきましょう。

下山届も提出する必要があるのでお忘れなく。

グランデコスキー場 リフト・ゴンドラは回数券4枚必要

ここからゴンドラとリフトを乗り継いでゲレンデトップへ行くわけですが、行きはゴンドラとリフト、帰りはリフトが使えないのでゴンドラのみ利用可能です。行きのゴンドラは回数券が2枚分必要になるので、行き3枚、帰り1枚の計4枚の回数券が必要になるので購入しておきましょう。

前回スキーツアーバスでやってきた際は無料リフト券が付いていたので、ここら辺のやりくりは必要なかったところ。

グランデコスキー場 ゴンドラからの西吾妻山

8時30分に運行開始となるゴンドラに乗って山の上へ。早くも白く輝く西大巓(にしだいてん)が見えて、遠目からでもスノーモンスターの片鱗を確認。気分が高まる!

ちなみに、平日は駐車場が無料な反面、土日に比べるとスキー場の営業開始が30分遅いので、その分登山開始も遅くなります。標準ペースで登っても西吾妻山までの往復は十分可能ですが、15時30分のゴンドラ終了時刻までには戻ってくる必要があります。

グランデコスキー場 ゴンドラからリフトに乗り換え

ゴンドラを下りたら、隣の第4クワッドリフトへ移動。こちらのリフトはゴンドラよりも30分遅れて運行開始となるので、ここでも少し待つ必要がありますが、その暇をつぶしてくれる景色がここには用意されています。

グランデコスキー場 ゴンドラと磐梯山

ゲレンデから見えたのが、福島の名峰の1つ磐梯山

これぞ山!という尖ったシルエットがものすごくカッコ良い。これから登る西吾妻山も後々見えてくる安達太良山も、山容としてはのっぺりとなだらかな形をしているので、あの山岳感あふれるキリッとした磐梯山は余計に存在感があります。

グランデコスキー場 クワッドリフトに乗ってゲレンデトップへ

リフト運行開始に合わせて列に並んで乗車。スキー客もいますが、朝一にゲレンデトップを目指す大半は登山者。

皆さんワカンかスノーシューを携帯しています。

グランデコスキー場ゲレンデトップ・冬の西吾妻山登山口

9時過ぎ、ゲレンデトップに到着。ここが冬の西吾妻山の登山口になります。

ここからスノーシューを履いて登山開始。

スノーシュー登山

年に1,2回使うか使わないかの久しぶりのスノーシュー登山。

これを履いて、バフバフ雪を踏み荒らしてやるさ!

冬の西吾妻山 序盤の樹林帯

休みを合わせて一緒登りに来たRedSugarさんと共に森の中へ。

登山口からしばらくは樹林帯の登り坂が続きますが、早くもスノーモンスターになりかけの樹氷が見て取れる。

週末のトレースがしっかりと残っていたので楽に進めましたが、風が全くないので登っている間は結構暑く感じました。

冬の西吾妻山の樹氷

次第に空が開けてくると、周りの樹氷も一層綺麗になってくる。

雲1つない快晴で、春を感じられるほどの暖かさ。

冬の西吾妻山登山道から眺める磐梯山

早くも樹林帯を越えた。後ろを振り返って見ると、先ほどの磐梯山がいっそう綺麗に見えます。

冬の磐梯山

雪の磐梯山。手前に見える2つの雪原はどちらも凍結した湖です。

磐梯山の奥には大きな猪苗代湖も薄っすらと見えています。冬の安達太良山、西吾妻山と登っているので、磐梯山も来年あたりに登りに行きたいところ。

冬の西吾妻山

対してこちらが西吾妻山

見ての通り、磐梯山とは正反対に穏やかでのっぺりした山の形しています。

樹氷が立ち並ぶ冬の西吾妻山

白く輝くように雪を被った西吾妻山山頂。スノーモンスターが育っているのがここからでもよくわかります。

標高の微妙な差で雪の積もり方も変わるので、山全体がグラデーションのようになっているのもまた美しい景色。

冬の西吾妻山日帰り雪山登山 西大巓へ

早く西吾妻山へ行きたい気持ちを抑えつつ、まずは目の前に聳える西大巓(にしだいてん)へ。

西吾妻山よりも西大巓の方が、山のピークとしてはわかりやすい形をしています。

冬の西吾妻山雪山登山・樹氷

西大巓の山頂手前で、スノーモンスター予備軍が姿を見せ始める。

普通の雪山であれば、これだけ立派な樹氷を見れたら大満足なところだけど、ここは西吾妻山。スノーモンスターの聖地としてはこれくらいの樹氷じゃまだまだ物足りない。

樹氷・スノーモンスターと安達太良山

登山道わきにびっしりと並ぶ樹氷。モノによっては、もうスノーモンスターと言ってもいいくらいの出来栄えに育っています。

奥に見えているのは1月に登った安達太良山。 (その時の記録

安達太良山に登っていた時にも西吾妻山は見えていて、「2月あたりにチャンスがあれば西吾妻山に登りたい」とか言ってたけど、まさかこうして実現するとは正直思っていなかった。

冬の西吾妻山・西大巓

西大巓のピークが近づいてくる。少しわかりづらいですが、右側は雪庇になっているのであまり斜面側に近づかないよう注意。

冬の西吾妻山雪山登山・スノーモンスター

西大巓山頂直下まで来ると、立派に育ったスノーモンスターが続々と現れてきます。

ここら辺からスノーモンスター鑑賞が始まって、足が全然前に進まなくなる(笑)

樹氷とカラフル登山ウェア

ゴンドラとリフトの時間の兼ね合いでほとんどの登山者がほぼ同時のスタートになるので、ここら辺は皆が同じようなペースで登って行く。樹氷が綺麗なところは、一様に立ち止まるのも同じ。

景色が真っ白なので、カラフルなウェアの色が結構目立つ。黄色の女性が真ん中に来てくれたら、配色が信号機になったんだが…(笑)

冬の西吾妻山雪山登山 西大巓山頂

西大巓山頂に到着。リフトを下りたところからだと、だいたい1時間くらいで登って来れる距離です。

山頂の標識とかは特になく、平らで広く開けた場所です。

西大巓から眺める雪の稜線と西吾妻山

こちらが西大巓から眺める西吾妻山方面の展望。見ての通り、東北ならではの横に広い雄大な稜線!

この稜線上に大小無数のモンスターが待ち構えています。

やや見えづらいですが、左奥には同じくスノーモンスターの聖地である蔵王山も見えました。

西大巓から眺める安達太良山

こちらは登ってきた方面。安達太良山が良く見えてます。

冬の西吾妻山登山 スノーモンスターと磐梯山

西大巓から望む磐梯山スノーモンスター

西大巓から眺める冬の朝日連峰

写真じゃあまり伝わらないけど、西側に見えていたのが真っ白な朝日連峰。この朝日連峰がものすごい綺麗で、抜きん出た白さでした。

この吾妻連峰も積雪で言ったら朝日連峰には到底かなわない。

冬の西吾妻山登山 西大巓の樹氷・スノーモンスター

こちらが今回のお目当てである『西吾妻山のスノーモンスター』。樹氷に積もった雪が凍り付いて、さらに雪が積もってそれがまた凍り付き、、、を繰り返して出来上がった巨大な雪のモニュメント。アイスモンスターとも呼ばれていたりもしますが、自分は根っからのスノーモンスター派。

西吾妻山まで行かなくとも、西大巓山頂付近まで登れば、早くもこのモンスターたちに会うことができます。

西大巓から西吾妻山へ

この先、次々とモンスターが出てくる。稜線上に見えているポコポコした雪の置物が全部それ。

これから本格的に始まるモンスター狩りにワクワクしながら、いざ西吾妻山の稜線へ!

西吾妻山のスノーモンスター

山頂を少し下ったところで、いきなりモンスターが立ち並ぶゾーンに入った。豪雪によって樹木の大半が雪で埋まり、地面からわずかに出た樹の先端部分だけが凍っているもの。

最初にこれを見た時は、未知との遭遇という感じで本当に不思議に感じたもの。樹が凍っているとは到底思えなかったです。

同じ種類の樹でも雪の付き方はまちまちなので、1つ1つのモンスターの大きさ・形が違うのも面白い。

青空とスノーモンスター

青空の下で輝くスノーモンスター。

樹氷を越えてこれだけ巨大な雪の塊ができるのは、雪の多さだけではなくそれを固めるための強風も必要。当然、元となる樹林も必要になるので、森林限界を大きく超えるアルプスでは逆にお目にかかれない代物。

限られた条件下でのみ作られるのがスノーモンスター!

冬の西吾妻山日帰り雪山登山 樹氷・スノーモンスターの世界

西吾妻山へ向かう穏やかな稜線。

冬場は開放感抜群で、樹氷を抜きにしても、スノーシューハイキングとして絶好の場所でもあります。

西吾妻山の歩くスノーモンスター

モンスターたちも西吾妻山に向かって歩いているようにさえ見える。

冬の西吾妻山 広大な雪の稜線

この稜線の広さからもわかるように、目印となるものがあまりないので、ガスると途端に方向感覚を失って危険な状況にもなる場所です。

風が強ければトレースも瞬く間に消えてなくなるので、そこだけご注意を。何と言ってもこれだけのモンスターが育つ場所なので、冬場は天気も崩れやすい。

西吾妻山から眺める米沢市街と月山

稜線の北側に見えていたのは、雪国風景の米沢市街。その向こうには薄っすらと月山も見えました。

西吾妻山の樹氷の森

樹氷の森をさまよう登山者。

辺り一面、真っ白なモンスターだらけなので、晴れていれば遠くからでも登山者がどこにいるかはわかりやすい。

冬の西吾妻山 樹氷の登山道

背丈と同じくらいのモンスター。

ここから先、モンスターの合間を縫って進んでいくところも多いですが、モンスターに近づきすぎるのは危険。モンスターの周りに見える丸い穴がツリーホールで、隠れた落とし穴になっています。

踏み抜くと洒落にならないくらい落ちるので、くれぐれもご注意を。

冬の西吾妻山 稜線のスノーモンスター

背丈を大きく超えるモンスターも出てくる。

ここら辺はモンスター狩りに忙しく、辺りを右往左往して全然前に進んでないです。

冬の西吾妻山のスノーモンスター

5年ぶりに西吾妻山のスノーモンスターとご対面。

前回も晴れていたけど、今回も天気は上々。煌びやかな樹氷がまぶしいぜ!

冬の西吾妻山 稜線から眺める西大巓

樹氷・スノーモンスターに目を奪われつつも、何度も振り返ってみたのがこの西大巓の姿。

グランデコスキー場から登ってきたときは左側の尾根伝いにやって来たので、その全貌はうかがい知れませんでしたが、西吾妻山方面から眺めると立派な峰となって聳え立っているのがわかります。

この後も何度も振り返っては写真を撮って、を繰り返すことに。

スノーモンスターだらけの冬の西吾妻山

依然として西吾妻山方面へ歩いてはいるものの、大型のモンスターを見つけてはそっちに寄り道したりするので、ペースとしてはかなり遅め。

でも、これでいい。今日の目的は登頂ではなく樹氷巡り。

西吾妻山のスノーモンスター

西吾妻山山頂直下に広がる無数の樹氷群。南側斜面は比較的スリム体型で、キリっ!としたスタイルのモンスターが多かったです。

スノーモンスターと西大巓

少し歩いたところから再び西大巓を振り返る。

スノーモンスターと西大巓の景色は、今回の登山の中でも印象的な景色の1つでした。

美しすぎるぞ……

西吾妻山の樹氷群

モンスターを間近で見るために、広大な稜線を彷徨い歩く。

ガスってホワイトアウトでもしたらできない探索活動。雲1つない青空を最大限に活かして気が済むまで歩き回る!

スノーモンスター

ゴジラのようなモンスターも。

スノーモンスター

密集して生えているのもあれば、一人だけポツンと佇んでいるのもあったり。

姿・形は様々です。

冬の西吾妻山登山 稜線の樹氷・スノーモンスターと西大巓

冬の西吾妻山 樹氷・スノーモンスター狩り雪山登山

樹氷の太さも全部違う。ツクシのように細いのもあれば、電話ボックス並みにずっしり体型のものもあったり。

ここら辺まで来ると、背丈を軽く超えるモンスターが大半を占めるようになってきます。

スノーモンスターと西大巓と磐梯山

西大巓の後ろから再び見えた磐梯山。

序盤は磐梯山が主役級の目立ちっぷりだったけど、モンスターが登場してからは完全な脇役になってしまった。

西大巓の雪庇

先ほど登ってきた西大巓の尾根を見ると、雪庇が大きく発達しているのが良くわかります。

そして登山者が続々と登ってくるのも見える。斜面にシュプールが描かれているのを見てもわかる通り、スキーヤーやボーダーは西大巓まで登ってそこから滑り降りる人が多いみたい。

冬の西吾妻山 スノーシュー登山

誰も歩いていない雪原をバフバフ踏み進めていく。スノーシュー履いてもそれなりに埋まるので、ツボ足で冬の西吾妻山を登るのはかなり苦労するかもしれません。

最初にも言った通り、アイゼンやピッケルはこのコースでは活躍の場は一切なし。ワカン・スノーシューが心強い味方になります。

西吾妻山の樹氷の森

冬の西吾妻山登山 西大巓と磐梯山

スノーモンスターが密集しているところもあれば、真っ白な雪原が広がっているところもあったり。

ここは本当に稜線なのか?と思えるほどに広大な雪のフィールド。ホワイトアウトしたら地獄ですが、晴れていれば一転して天国。風がないのでなおさら楽園に感じられる。

西吾妻避難小屋

冬の西吾妻避難小屋

稜線上にポツンと建てられた西吾妻避難小屋に到着。西吾妻山の山頂直下にある避難小屋で、稜線上で目印になりえるとしたらこれくらい。

強風などの悪天時は唯一の逃げ場になるかと思います。

入口が見えていますが、あれは2Fの冬季用入口。1Fは完全に雪に埋まってました。

西吾妻避難小屋からの西大巓

西吾妻山山頂からもすぐ近くて、西大巓の絶景も全容も拝めるロケーションなので、避難小屋に1泊してモンスター狩りを楽しむのもありかもしれない。

夕焼けのモンスター、星空のモンスター、ご来光のモンスター、どれもそそられるじゃないかっ!

避難小屋から西吾妻山へ

避難小屋で小休止して、西吾妻山山頂へ。もう目と鼻の先です。

山頂までもモンスター密集エリアをかき分けて進んでいく。

スノーモンスターの落とし穴

こんな感じでモンスターに近づきすぎると一気に踏み抜くので大変危険。

底が見えないあたりが怖い……。下手すると一人じゃ脱出不可能になる可能性も。

冬の西吾妻山山頂

12時30分、西吾妻山山頂に到着。標識などは雪に埋まっているので何にもないだだっ広い場所ですが、一応ここが地図上では2035m地点。

吾妻連峰にはこの西吾妻山の他にも、東吾妻山吾妻小富士一切経山などの主要ピークがいくつもありますが、連峰の最高峰はこの西吾妻山になります。

あんまりピークに立っている感じはしないけども……

冬の西吾妻山山頂の雪のモニュメント

山頂は樹氷というより、このドデカイ雪のブロックがたくさんありました。

普段の強風を物語るように筋が入った雪のモニュメント、安達太良山で見たようなカニのむき身がたくさん置いてあった。

冬の西吾妻山山頂から眺める磐梯山

山頂の南側に行けば、磐梯山が良く見渡せる場所があります。

やや遠くの景色は霞んでいますが、天気は上々。気温も暖かくて過ごしやすいです。

冬の西吾妻山山頂から眺める安達太良山と樹氷

右奥に見えるのは安達太良山。こちら側はミニチュアのモンスターがたくさんいました。

冬の西吾妻山 天元台スキー場方面へ

まだ時間もあるので、登ってきた方面とは逆側の天元台コースの方へ行ってみることに。

引き続き稜線を歩いていきます。

冬の西吾妻山 巨大な雪庇

上からだとよくわからないですが、ここにも巨大な雪庇ができていました。

冬の西吾妻山 スノーモンスターと格闘

西吾妻山山頂直下のモンスターは背丈も同じくらいなので、戦うにはちょうどいい。

日中の日差しで溶け始めの弱い所を狙って行くのがポイント。

冬の西吾妻山 天狗岩方面の稜線

こちらは天元台スキー場から登ってくるルート。この日は月曜日と言うこともあってか、グランデコスキー場からは割と人が登ってましたが、こちら側ではすれ違う人はいませんでした。

先ほどと同じように広大で平坦な稜線が続いてます。少しわかりづらいですが、左の方に黒い点のようなものが見えているのが吾妻神社近くにある天狗岩。あそこまで行ってみます。

冬の西吾妻山雪山登山 東吾妻山方面の稜線

この稜線を辿っていくと、吾妻連峰の東エリア、東吾妻山や一切経山の方へ続きます。

見たところ本当に平坦で、何とも身体に優しそうな稜線。こういう緩くて穏やかな道にはめっぽう弱い。

冬の西吾妻山雪山登山 無数のリトルモンスターと西大巓

こちらのルートに来てみる価値があるとしたら、この景色!

辺り一面、ちっこいミニチュア型のモンスターが所狭しと立ち並んでいます。

冬の西吾妻山 無数のリトルモンスター

西吾妻山のリトルモンスター群、圧巻の光景!

一般的に西吾妻山は蔵王山や八甲田山に比べると樹氷の大きさは小さいって言われているけど、おそらくその謂れとなる景色がこれなのかもしれない。

グランデココースから登ってきただけでは気づきませんでしたが、北側斜面には小さいモンスターがポコポコとたくさん並んでました。

冬の西吾妻山登山 無数の樹氷・スノーモンスター

この密集具合が半端ない(笑)

まさにリトルモンスターの森。無数という言葉がピッタリなほど、ここまで数えきれないくらいの樹氷が立ち並ぶ風景はかなりレアだと思う。

小さいからこそ、奥の方まで見渡せるっていうのもあるのかな。

雪に覆われた吾妻神社

雪に埋もれた吾妻神社に到着。社の形がおぼろげながらわかる程度で、完全に雪に埋まっていたらおそらく気づかないレベル。

樹氷の中かから雪に埋まった人工物を見つけるって、なかなか難易度高いっすね。天狗岩が見えていなかったら通り過ぎていました。

吾妻神社からの西吾妻山とスノーモンスター

吾妻神社から眺める西吾妻山リトルスノーモンスター

日常とはかけ離れた非現実的な世界観。素晴らしい景色!

無数スノーモンスターと西大巓

こちらは西大巓リトルスノーモンスター

山の見てくれに関しては、やはり西吾妻山よりも西大巓の方が見栄えが良いです。

冬の西吾妻山 無数に広がる樹氷・スノーモンスターの世界

モンスターの群れは北側斜面を覆いつくすように立ち並んでいました。

この吾妻神社は5年前に登りに来たときは訪れなかった場所なので、この光景も前回は見れていないもの。

冬の西吾妻山の知られざる一面を見れた意味でも、こちらまで散策しに来て良かったです。

吾妻神社から避難小屋へ

ここからは山頂を戻らずに、先ほどの避難小屋までショートカットで戻ることができます。

無数に立ち並ぶモンスターエリアを手探りで進んでいく。

西吾妻山 無数のスノーモンスター広がる登山道

正面に頭だけが見えてくる西大巓の姿が神々しい。

手前にちびっ子モンスターがいるためか、西大巓がいっそう大きく見えます。

西吾妻山雪山登山 樹氷・スノーモンスターの世界

西吾妻山の樹氷・スノーモンスター

5年ぶりに西吾妻山のスノーモンスターを見に来たわけだけども、量と質ともに前回を大きく上回る光景!

直近では昨年の森吉山でスノーモンスターを見たけども、今回の西吾妻山の方が規模が大きく感じられました。樹氷は本当に繊細で、気象条件によって数日単位でその大きさを変えるので、登るタイミングによって印象は大きく変わります。

樹氷・スノーモンスター登山(西吾妻山)

一般的に蔵王山八甲田山森吉山『日本三大樹氷』と呼ばれているスノーモンスターの聖地とされていますが、この西吾妻山だって全然引けを取らないレベル。

個人的には森吉山と良い勝負という感じ。冬の八甲田山にはまだ登りに行ったことがないので、来年あたりに行ってみたい。蔵王山の樹氷はやはり別格で、1つ1つのモンスターの巨大さで言えば圧倒的だと思います。

西吾妻山日帰り雪山登山

西吾妻避難小屋

西吾妻避難小屋まで戻ってきた。

もう13時を過ぎているので、この時間になると大半の人は下山して避難小屋には誰一人いなくなっていました。

避難小屋から西大巓へ

西大巓までは来た道を戻る。陽の高さが変わって影ができたからなのか、雪庇が朝よりも大きくなって見える。

風がなくてトレースもたくさん残っているので、帰りは速いものです。

冬の西吾妻山でアイスモンスター狩り

だが、まだ戻らねぇ!(笑)

登ってきた時にスルーした巨大樹氷エリアまで再び散策開始。

冬の西吾妻山登山 樹氷モンスターをかき分けて進む

ツリーホールの落とし穴に注意しながら、誰も立ち入っていないと思われる道なき樹氷ゾーンの奥へと進んでいく。

もはやここまで来ると、登山というより探検隊に近い気分。

溶け始めるスノーモンスター

暖かい日差しで早くも溶け始める樹氷ですが、その奥に眠っていたモンスター群は、この日一番の大きさ。

見上げるほどの高さが圧倒的な迫力で、素晴らしい光景!

見下ろしてくるスノーモンスター

これなんか完全に人間を見下ろしているようなモンスターの姿。

自然が作り上げる代物だからこそ、余計に感動する。

西吾妻山 スノーモンスターの絶景

散策しようと思えばいくらでも奥まで行けたけど、さすがにゴンドラの時間もあるので、ここら辺で引き上げることに。

十分すぎるほどモンスター狩りは楽しめたので言うことなし。

西吾妻山から西大巓へ戻る

雪山でのトレースの付き方って性格を表していたりもするのだろうか。

参考になるほど綺麗にまっすぐ歩く足跡もあれば、縦横無尽に歩き回った足跡もあったり。晴れていればみんな好き勝手歩きたい放題なので、ここではトレースはあってないようなもの。

西大巓の雪庇とシュプール

雲が出てきてその陰影がまた山をセクシーに見せてくる。

西大巓の雪庇に目が行ってたけど、よく見るとあの斜面を真横にトラバースしているトレースがあった。雪崩は怖くなかったのだろうか……

ショートカットとはいえさすがにあそこは怖いので、西大巓まで登り返して帰ります。

西大巓から眺める西吾妻山

西大巓から西吾妻山を振り返る。

気持ち朝よりも樹氷が黒々としている感じ。2月下旬と言うことで樹氷シーズンとしては終わりかけの時期だったので、最後に滑り込んで登りに来れて良かったです。

西大巓から眺める雪の安達太良山

日が陰ってきたことで、安達太良山がここに来て一番鮮明に見えました。

自分たちが登った1月に比べると、安達太良山も雪の量がさらに増えた感じ。

グランデコスキー場へ下山

西大巓からグランデコスキー場へと戻ってきた。途中、道を少し間違えてゲレンデコースの途中から出てきたのはここだけの話。

どちらにせよ、帰りはリフトは使えないのでゴンドラ乗り場まではスキー場脇を歩いて下ることになります。

グランデコスキーセンターへ下山完了

15時過ぎ、ゴンドラに乗って無事にスキーセンターに帰還。

帰りに忘れずに下山報告用紙をボックスに投函しておきましょう。

見事な出来栄えの樹氷・スノーモンスターを見れて、良き一日でした。

裏磐梯グランデコ東急ホテル デコ平温泉・ぶなの湯

下山後の温泉はスキー場のすぐ近くにある裏磐梯グランデコ東急ホテル「デコ平温泉・ぶなの湯」が日帰り温泉もやっているので、ここで済ませました。

1000円と少し割高ですが、ホテルの温泉なだけあって綺麗で広いです。露天風呂もあり。

喜多方ラーメン

福島に来たということで、『来夢』という店で締めの喜多方ラーメン

最近はこの手のあっさりスープが好き。こってり系は腹に重たくなってきちまったよ……(二郎とか、もう食べきれないかもしれない…)

こうして今年も冬の定番である樹氷・スノーモンスターを巡る雪山登山が終了。

冬の西吾妻山 樹氷・スノーモンスターの世界へ日帰り雪山登山

年に一度は訪れたくなる冬のスノーモンスター編雪山登山。

今年は5年ぶりに西吾妻山を訪れてみましたが、記憶にある風景以上のモンスターに出会えた気がします。特に今回初めて訪れた天元台コースに広がるミニチュア版のリトルモンスター群には度肝を抜かれました。

もはや樹氷と呼ぶには余りにも不思議な形をした雪の結晶、これだけの規模を見ることができる山も早々ないです。

冬の西吾妻山登山 稜線の樹氷・スノーモンスターと西大巓

天気に恵まれたのもあって青空の下で磐梯山や安達太良山、さらには朝日連峰や蔵王山、月山まで見渡すことができましたが、樹氷以外の景観で言えば、この西大巓がとてもカッコよく見えました。

前回の登山では印象に残らなかった西大巓なので、山に対する感覚もここ数年で変わってきたのかもしれない。同じ時期の同じ山でも、時間が経って登ればまた新たな感動って必ずあるもんですね。

ここ最近は過去に登った山ばかりを再訪しているので、登山の無限ループに陥りつつあります。

冬の西吾妻山のスノーモンスター

天気さえ良ければ雪山登山としての難易度がそこまで高いわけでもないので、良ければ登ってみてください。

今シーズンの冬山登山としてはこの西吾妻山で終わりとなりましたが、最後に樹氷・スノーモンスター巡りができて良かったです。

【日程】
2018年2月26日

【コースタイム】
8:30 グランデコスキー場
9:15 ゲレンデトップ
10:30 西大巓
12:00 西吾妻避難小屋(小休憩)
12:30 西吾妻山
13:00 吾妻神社
13:20 西吾妻避難小屋
14:00 西大巓
15:00 グランデコスキー場ゴンドラ乗り場

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