【北アルプス】室堂~立山~大日三山~称名滝 テント泊登山(1日目・立山編)

【北アルプス】室堂~立山~大日三山~称名滝 テント泊登山(1日目・立山編)

北アルプスの立山と大日三山を1泊2日のテント泊登山で歩いてきました。

1日目は室堂をスタートして立山三山~別山を縦走。立山へは過去に何度か登りに来ていますが、今回は富山駅行きの夜行バスと室堂直通バスを使って、初めて富山側から室堂に入ってみました。

室堂に到着して早々に広がる3000m級の立山連峰の峰々!いきなり2450m地点に降り立つので、ここの景色はスタート時から桁違いのスケール感があります。

観光地にもなっているので宿泊施設も多く、しかも温泉付きなのでテント泊でなくても存分に楽しめるのがこのフィールドの最大の魅力。夏の終わりかけの9月中旬でしたが、湿原一帯は草紅葉が始まり秋めいた景色が広がっていました。

 

雷鳥沢キャンプ場から眺める立山連峰と草紅葉

 


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2017年に入っていきなり南アルプスの仙丈ヶ岳に登り、その後も立て続けに八ヶ岳や中央アルプスに登りました。春には近場の丹沢を挟みつつ、海を越えて伊豆諸島・八丈島や九州にも行きました。関西や東北の山にだって登りに行ってます。

なのに、聞いてください。

今年いまだに足を踏み入れていなかった北アルプス……

 

夏山の王道とも呼べる登山エリアですが、今年は8月を終えても無縁の場所となっていました。

まぁ、去年までに有名どころは結構歩いているので、そこまで北アルプスの優先度が高くなかったというのもありますが、9月に入って朝晩の涼しさを感じていると、やはり雪が降る前に一度は足を運んでおきたいなと言うのがあって、、、

 

そんな思いで繰り出したのが今回の北アルプス登山。立山三山大日三山を巡るダブル三山ルート。大日三山については、まだ奥大日岳以降の稜線を歩いたことがなかったので、一度はやってみたかったプランということで、満を持して北アルプスへと向かいました。

 

2017年9月9日~10日 立山~大日三山縦走登山(1日目)

公共交通利用で一度実行してみたかったのが、立山室堂に富山側から入ってみるというもの。夜行バスを使えば長野側からだろうが富山側からだろうが労力的には全然変わらないし、むしろ富山側からだと富山駅から室堂までの直行便があるので格段に楽。

そのうえ意外とコスパも悪くない。

新宿発富山駅行き夜行バス

そんなわけでお馴染みのバスタ新宿から富山・金沢行きの夜行バスに乗車。長野側からだと扇沢行きの夜行バスになるけど、登山専用バスはすぐに満席になってしまうのでなかなか融通が利かない。

反面、こういう一般の夜行高速バスだと割と直前まで空いていたりするのが利用しやすい所ですね。金曜夜のバスタ新宿は登山客がとにかく多いですが、ほとんどが上高地行きに流れて、このバスにザック背負って乗ったのは数人でした。

 

JR富山駅

早朝5時半に富山駅に到着。室堂行きの直通バスは6時半出発なので、1時間ほど食料の買い出しとか朝食休憩とかして時間をつぶします。

夜行バスって到着の遅延ないと思われがちだけど、過去にお盆の時期に渋滞食らって大幅に遅れた経験があるので、これくらい時間に余裕ある方が精神的には優しいです。

 

富山駅~折立行きバス

東京からだけではなく関西方面からも続々と夜行バスが到着するので、6時を過ぎると駅前にも登山者が目立ってきます。

写真に写っているのは室堂行きより10分前に出発した折立行きのバス。富山駅と言えば3年前の裏銀座~雲ノ平縦走の下山後に訪れて以来なので、この折立のバスが少し懐かしくも感じます。

 

富山~室堂直通バス

今回僕が乗るのは、こちらの富山~室堂直通バス。6時半発の室堂9時着なので、2時間半ほどの乗車時間にはなりますが、これを利用すれば無駄な乗り換えとかせずに室堂に入れます。

ただ、このバスは事前予約が必要なので要注意!このバスに乗れないと富山駅から立山駅まで電車移動して、そこからケーブルカーとバスに乗り継ぐという面倒なことになります。それをするなら長野側からとあまり変わらないので、このバス利用こそ強力なアドバンテージなのでぜひ利用すべし。

 

立山アルペン村

2時間半もバスに乗るので、途中1回休憩を挟みます。道の駅「立山あるぺん村」。ここは折立行きのバスでも停まるところです。

ちなみに東京~富山駅の夜行バスより富山駅~室堂の直行バスの方が格段に予約が取りづらいです。自分も半ばあきらめていましたが、この3日前に突然4席くらい一気に空きが出たので滑り込めました。

ただ、当日キャンセルする人も結構いるようで、実際乗ると空席があるのがもったいないんだよなぁ……

 

弥陀ヶ原と立山連峰

休憩後、マイカー乗り入れ禁止の立山有料道路に入ってくると、景色も一変してこの通り!

向かって左側の座席に座っていると、目の前に弥陀ヶ原の大湿原が広がり、その奥に立山連峰が見えてきます。

 

弥陀ヶ原 ソーメン滝

こちらはソーメン滝。地獄谷から流れ落ちる130mの落差を誇る滝です。

この滝は行きのバスの車窓からのみ見ることができて、運転手さんもここら辺は速度を落として解説までしてくれました。

この滝の下流には”日本一の落差”を誇る称名滝が流れていて、今回はそこに下山する予定。

 

弥陀ヶ原 ヘリコプター離着陸場

ヘリの離着陸現場を見学。快晴の週末と言うことで、各山小屋に忙しそうに物資を運んでおりました。

 

弥陀ヶ原と剱岳

ヘリが向かった先を見つめると、三角形の尖がった岩の名峰・剱岳の姿も。

この日は午後から雲が多くなってしまいましたが、午前中は快晴でバスの車窓からは絶景が続きます。

 

大日三山

こちらは今回のメインである大日三山の稜線。2日目はここを縦走していきますが、何ともそそられる稜線じゃないか~!、と一人窓の外を見てニヤついておりました。

何せ富山側からのアプローチが初めてなもんで、目にする1つ1つの景色が本当に新鮮に映る。車内でカメラをパシャパシャ撮っているあたり、傍から見たら「こいつ、立山初めてなのか?」とか思われたかもしれないけど気にしない。

実際、この弥陀ヶ原あたりはいつも遠くから眺めるだけで終わってたしね。じっくり見るのは初めてです。

 

室堂バスターミナルと立山

長野側からの黒部ダムとか洞窟を走るトロリーバスもいいけど、こちら側の景色も本当にすごかったわ。

2時間半なんてあっという間と言う感じで、室堂ターミナルが見えてきました。

 

室堂バスターミナル

予定通り9時、室堂に到着。ちょうど長野側からの始発便組も到着したようで、ターミナル駅には早くも人がたくさんおりました。

いつもは自分も長野側からの到着組なので、地上からバス一本で室堂入りするのは、やはり少し違和感あったなぁ…

 

立山室堂

登山届を提出して、久しぶりの立山室堂に降り立つ。

毎度のことながら、いきなりこの景色よ!標高はすでに2450mという高所で、目の前には3000m峰の立山連峰が広がっています。

この高さまで文明の利器で来れてしまうので、観光地としても人気の高い立山室堂。それゆえ近隣にはホテルや温泉宿も充実してます。

 

室堂から見る立山・雄山と浄土山

何度来ても、初っ端のこの絶景にはしてやられる。乗り物にずっと乗ってたのもあったので、余計に身体を動かしたくて疼くぜっ!

左に見えるのが立山の主峰・雄山、右手前が浄土山。どちらも絵になる姿してますな。

 

立山室堂ライブカメラ

室堂に到着して何気なく探してみた、ホテル立山のライブカメラ

山に行けない時とかに、「北アルプスの天気どうなっているんだろ」とか思って良くお世話になるライブ映像。毎日中継してくれることに感謝しつつ、とりあえずしっかり映っておきます。

2017年9月9日、9時12分あたりの映像を見れば自分が映っていたはず(笑)

 

立山室堂

遊歩道が敷かれた3000m級の楽園。

風もなくて適度に涼しく、登山をするにはこれ以上ないくらいの陽気です。

 

室堂から地獄谷方面へ

山に直進したい気持ちは抑えつつ、まずは重たいザックを手放すために本日泊まる雷鳥沢キャンプ場へ。

みくりが池方面に歩いていきます。

 

立山と室堂の草紅葉

9月中旬ともなると、北アルプスではもう秋の気配。湿原は草紅葉が始まって、黄色く染まっていました。

 

室堂から見る大日三山と草紅葉

こちらは弥陀ヶ原と大日三山方面。奥大日岳より先は歩いたことがないので、2日目のまだ見ぬ縦走路に思いを馳せます。

 

立山室堂の散策路

 

立山・雄山と浄土山

観光客も行き交う遊歩道をのんびり歩いていく。

360℃どの方向を見ても絶景なので、全然足が前に進まない。

 

立山室堂・みくりが池

みくりが池に到着。見切れているけど、池の周りにはまだ雪も残る。

”雪の大谷”でも有名な豪雪地帯、1年を通して完全に雪が溶けきることがない山域です。

 

立山室堂 雷鳥沢キャンプ場へ

みくりが池のほとりを歩いていく。

深い紺色の池の水が綺麗だけど、本当にきれいな景色は対岸に待っています。

 

みくりが池から眺める立山・雄山と浄土山

こちら、みくりが池に写る立山連峰、逆さ雄山逆さ浄土山

水面に山なみを映し出すシンメトリーの景観。やや波が立っていて揺らいでいたけど、それでもくっきりと逆さに写る山の姿が出来上がってました。

無風であれば、よりはっきりと鏡のように反射する景色を堪能できると思います。

 

みくりが池温泉

みくりが池のすぐそばにあるのが、みくりが池温泉。標高2410mにある”日本一高所”の天然温泉です。

日帰り入浴もできるので、テント泊でも利用可能になっています。モンベル登山用品の売店もあるので、多少のものならここで現地調達も可能。

 

立山・地獄谷と奥大日岳

みくりが池温泉の源泉とも言えるのが、この地獄谷

穏やかな草紅葉とは反対に、強烈な硫黄臭が立ち込めるおどろおどろしい場所です。

 

立山・地獄谷

火山ガスが噴出する絶賛活動中の危険エリアになっているため、数年前から立ち入り禁止になっている状態。

なのでこうして遠くから眺めるだけですが、かつて歩けていたと思われる遊歩道の片鱗も見て取れます。

 

北アルプス 立山登山

立山室堂 テント泊登山

先ほどから見えている山は同じはずなのに、思わず立ち止まって景色に見入ってしまう。

今日は先を急ぐ必要もないので、これまで以上にゆっくり室堂を散策するのも今回の登山テーマの1つ。

 

立山室堂 湿原と草紅葉

草紅葉に彩られた湿原。

気持ちは今年最後の夏山として登りに来たつもりだったけど、出迎えてくれた景色はすっかり秋めいていました。

 

紅葉始まる北アルプス立山

 

立山室堂

奥に見える山小屋は雷鳥荘。ここら辺の山小屋に泊まれば、温泉は入り放題だし部屋の窓からは絶景が拝められるしで、最高のひと時を過ごせそう。

見た目は山小屋と言うよりはホテルのような立派な建物しています。

 

立山連峰と雷鳥沢キャンプ場

雷鳥沢キャンプ場

美しい白き稜線の立山連峰、その麓にようやくテント場が見えてきた。

今回の宿泊地、雷鳥沢キャンプ場。見ての通り、立山の懐という絶好のロケーションに恵まれた広大なテント場です。

 

雷鳥沢キャンプ場へ

あそこまではいったん高度を下げる。

雷鳥沢から室堂まで帰る場合は、逆にこの登り坂を歩かないといけないのでお忘れなく。地味にここの坂は疲れます。

 

立山室堂・地獄谷

傍目には真っ白な火山灰を積もらせた地獄谷の火口。

禍々しい噴煙を放ちつつも、純白の美しさを兼ね備えた摩訶不思議な景観。

室堂から雷鳥沢キャンプ場まで、時間にしたら1時間足らずの道だけど、その道中は飽きることのない絶景の連続です。

 

雷鳥沢キャンプ場のテント場

9時50分、雷鳥沢キャンプ場に到着。

まだ時間も朝方ということで、テント場も場所は選びたい放題。平らな砂地にベンチもあったり、目の前には3000m級の山なみという、文句なしのロケーションです。

 

雷鳥沢キャンプ場の受付棟

こちらのキャンプ場管理棟で受付。これだけのテント場ながら、1泊500円という安さも魅力の1つ。

この管理棟にはトイレはありますが、売店の類はないので、必要なものがあれば近くの山小屋まで買い出しに行く必要があります。ただ、先ほども言ったように、山小屋に戻るには登り坂を上がって行かないといけないので、可能ならここに着くまでに必要なものは揃えておきましょう。

 

雷鳥沢キャンプ場から眺める立山連峰と草紅葉

紅葉した草原がたなびく背後に3000m級の立山連峰、もう贅沢すぎます!

このテント場には水場はもちろんありますが、表向きにはそのまま飲めず煮沸して飲むように言われます。なので、それが心配な方は室堂ターミナルの水場で必要な水を持ってくるのが良いかと。

自分はめんどくさいなので、2日間ここの水を当てにして巡り歩きましたが、特にお腹が痛くなるようなこともなかったです。

 

雷鳥沢キャンプ場

まだ時刻は10時ながらも、テント場でゆっくりする人もいたり、素通りして剱岳方面へ向かう人もいたり。

それぞれが自分独自の登山スタイルでじっくりと山生活を楽しんでいます。前回の八ヶ岳登山もそうだったけど、時間に余裕があると精神的にもゆとりが出て、心底リフレッシュして山の雰囲気に浸れますな。

体力勝負先行でガシガシ攻める登山も嫌いじゃないけど、こういうゆったりとした山登りも捨てがたいもの。

 

北アルプス登山 雷鳥沢と立山連峰

流石にここで休むにはあまりにも身体を動かしていないので、予定通りこの日は立山三山~別山を縦走することに。

テントを置いて必要なものだけ持って身軽でアタックします。立山三山を縦走してさらに別山まで回るとなると、標準タイムで7時間近くになるので多少の装備品は持っていく必要がありますが、所々に休憩所も用意されているので、まぁ水は1Lもあれば十分と判断。

 

雷鳥沢の清流

雷鳥沢キャンプ場のすぐ脇には、北アルプスの雪解け水が流れる綺麗な清流が癒しの音を立てています。

見事なまでに透明な水!上高地の梓川と良い勝負ですな。

 

雷鳥沢・称名川

称名川として富山側に流れていき、この川を辿っていくとやがて称名滝へとたどり着きます。

 

北アルプス立山連峰

立山三山は雄山~大汝山~富士ノ折立という順に回るために、雷鳥沢キャンプ場からは一の越方面へ。

このルートは意外と歩く人が少ないですが、所々にマーカーも書かれているので、まぁ晴れて入れば迷うこともないかと思います。

 

北アルプス登山 立山と草紅葉

う~む、先ほどから眺めてばかりの立山連峰だけど、やっぱり美しい。

先に言ってしまうと、あの稜線に立つ頃にはだいぶ雲も多くなってしまいますが、それでも下からこれだけの景色が見れたんだから、まぁ十分に満足ってなもんです。

 

室堂の草紅葉

黄色い花が咲くお花畑のようにも見えるけど、これは黄葉となった秋の湿原風景。

3000mに近い場所では9月を迎えれば、もう目にする景色は秋色が強いものになっていきます。

 

雷鳥沢キャンプ場から一の越へ

草紅葉を見せてくれつつも部分的にはまだ緑も残る、夏と秋が共存する景色。

夏の終わりを感じるあたりは少し寂しい気もするけど、これはこれでこの時期にしか見れない絶景です。

 

チングルマの穂

花もだいぶ終わっていて、足元には一面チングルマの穂の群生地が広がる。

この穂も見れなくなると、いよいよ北アルプスでは雪の季節に入っていきます。

 

北アルプス立山連峰 紅葉登山

 

北アルプス立山登山

ここら辺は誰も歩いていなかったので、景色を贅沢にも独り占め。

一の越までは緩やかな登り坂ですが、なんせ荷物が軽いのでもはやここら辺はハイキング気分。

 

北アルプス・浄土山

見えている山は浄土山。立山の脇役という立ち位置なのかもしれないけど、あの山も標高で言ったら2830mという立派な高峰です。

浄土山の鞍部にあたるのが、今目指している一の越になります。

 

チングルマの穂

 

タテヤマリンドウ

夏の終わりでも足元を良く見れば、まだまだ花が豊富。

タテヤマリンドウの青い花は良く目立ちます。

 

イワツメクサ

こちらはイワツメクサかな。

なかなかの群生が広がっていました。

 

雲を被る立山・雄山

立山連峰の主峰・雄山の懐に入る。

ここら辺から雲の調子が絶好調になってきて、青空をみるみる掌握していくことになりますが、まだこの時点では山頂を軽く覆う程度。

ガスは見なかったことにして先へと進む。

 

立山登山 一の越へ

本当に雷鳥沢キャンプ場から一の越までのルートは人が少なかったです。途中、あまりに静かすぎるので熊鈴を取り出したくらい。(キャンプ場の人から、熊の目撃情報の話聞いてたしね)

それでも一の越が近づいてくると室堂からのルートとも合流して、また登山道は賑わってきました。

 

北アルプス 立山室堂

振り返ってみるこの景色がまた絶景!

緑豊かな草原と火山帯、そして岩の稜線という、高峰ならではの贅沢な景観。明日歩く大日岳の稜線が本当に楽しみになってきます。

 

一の越山荘

11時半過ぎ、一の越山荘に到着。雄山と浄土山の鞍部に建てられた、なかなかのロケーションを誇る山小屋です。

 

一の越から雄山へ

こんな感じで雄山の山頂直下に建てられた場所。ここから山頂までは約1時間ほどで急な登りが続きますが、雄山までは特に難しい岩登りがあるわけでもないので、観光客姿の人もチラホラいます。

 

北アルプス龍王岳

小屋の裏手には龍王岳の荒々しい岩群。

1つ1つ歩を進める度に違う景色を見えてくれます。

 

一の越から槍ヶ岳方面の展望

こちらは南側の景色。目の前に広がる雄大なカール地形。

そして視線の先には……

 

立山から見る槍ヶ岳と裏銀座

北アルプスの名峰・槍ヶ岳、さらに赤牛岳~水晶岳野口五郎岳といった裏銀座の山々も。

天を突く槍ヶ岳はやはり遠くからでも良く目立ちます。

 

北アルプス立山登山

一の越山荘でも十分すぎるほどの絶景を拝んで、雄山山頂へと向かう。

ここから先はこんな感じのガレ場がひたすら続きます。

 

一の越から立山・雄山の急坂

部分的には見上げるほどの急登箇所も。

特に登りに関しては体力勝負だけど、下山者がいると落石発生させることもあるのでそれは要注意。

中盤になるほど下山者とのすれ違いも多く、途中途中で渋滞も発生していました。

 

立山登山 迫ってくる雲

途中で振り返ってみると、先ほどまでの青空がどこへやら。

山の稜線もみるみるガスに覆われ始めました。

 

立山・雄山登山

雄山山頂はまだ青空キープということで、ここら辺は駆け足で登り切る。

 

立山・雄山山頂

12時15分、立山主峰・雄山山頂に到着。見えている建物は山小屋ではなく山頂に立てられた売店。

ドリンクやらカップラーメンが売られています。

 

立山・雄山神社

立山・雄山神社の鳥居

山頂に建てられた雄山神社。鳥居の向こう入るには参拝料500円支払う必要がありますが、参拝すれば御神酒が振舞われたり登頂記念証をもらえたりします。

 

立山登山 迫りくる雲

稜線を飲み込まんとする勢いで押し寄せる雲。

怖いくらいにどんどん迫ってきました。ここは動画で撮っておいても良かったと思うほど、雲の波がすごかったです。

 

立山から眺める後立山連峰

反対に長野側はまだまだ快晴。富山側とはえらい違いで、驚くほど平和な景色が広がっていました。

すぐ目の前は後立山連峰の山なみ。

 

北アルプス針ノ木岳

右に見える尖がった山は針ノ木岳

過去2回登った山だけど、あの山頂からの眺めも素晴らしいものがあります。個人的にはそのお隣の蓮華岳の方が好きですけどね。

 

北アルプス鹿島槍ヶ岳

さらに北には鹿島槍ヶ岳、そして五竜岳の姿も。

どちらの山も山頂でガスられたので、ぜひもう一度登りに行きたい山たち。

 

北アルプス槍ヶ岳

南側には槍ヶ岳がまだご健在でした。

本当に遠くからでも良くわかるシルエットしてますね。

 

立山三山縦走登山

先行く稜線はまだ晴れていたので、このまま立山三山縦走ルートへ。

縦走と言っても立山三山はそれぞれ距離が近いので、ここからなら30分程度で残り2つの峰も登れてしまいます。

 

立山・大汝山

すぐお隣の大汝山。標高3015m、立山連峰の最高地点がこの山になります。

思えば3000m超えの登山は今年最初に登った南アルプス・仙丈ヶ岳以来でした。

 

北アルプス・大汝山休憩所

山頂直下には大汝山休憩所の建物。山小屋ではないので基本的に宿泊はできないですが、売店とトイレがあるので縦走の休憩ポイントとしては嬉しい存在。

人気の立山連峰というだけあって、稜線上もすごい人の数です。

 

立山・富士ノ折立

早くも三山縦走のラスト、富士ノ折立。簡単な岩登りの先にピークがあります。

 

立山・富士ノ折立山頂

標高2999m、富士ノ折立に到着。忘れていたけど、この山は剱岳と同じ標高だったんですね。

奇しくもこの日は平成29年9月9日。29.9.9という日付けにして標高2999m。剱岳の日であると同時に富士ノ折立の日でもあったわけか。完全に後付けだけど、良いタイミングで登れました。

 

黒部湖と針ノ木岳

雄山から短い距離を横移動してきただけですが、富士ノ折立まで来ると眼下に黒部湖が良く見えるようになってきます。

北アルプスの山に囲まれたエメラルドグリーンの綺麗な湖。

 

黒部ダム

良く見ると黒部ダムも。さすがに放水の状況までは見れなかったけど、ダムの分厚い壁がここからでも見えました。

いつもなら立山登山と言えば黒部ダムもセットだけど、今回は富山側から出入りすることになるので、あの黒部ダムは立ち寄らず、こうして上から眺めるだけになります。

 

富士ノ折立から真砂岳への稜線

だいぶ雲が多くなってきたけど、まだ何とか稜線は大丈夫。

富士ノ折立から真砂岳まではご覧のような美しい白い稜線。ここら辺の縦走路が一番気持ち良く歩けるポイントだと思います。

 

北アルプス・内蔵助カール

稜線の脇には内蔵助カールという雄大なカール地形も。

ここら辺にもまだまだ雪がたっぷり残っています。この時期でまだこれだけの残雪なので、全部溶けきる前に今年の冬がやってくるんでしょうね。

 

北アルプス・立山三山縦走 真砂岳登山

真砂岳までは快適な稜線ハイク。

風もそんなになくて、日が陰ってもまだそこまで寒くはない陽気でした。

 

北アルプス・真砂岳山頂

標高2861m、真砂岳に到着。

 

雲と青空

真砂岳から変わりゆく空を見上げる。

気温もそうだけど、モクモクした雲を見ても夏のような空模様です。

 

真砂岳から見下ろす室堂

真砂岳から見下ろす室堂。下のテント場まで一望できるダイナミックな景観です。

真砂岳から雷鳥沢キャンプ場まで降りるルートもあるので、時間がなければここでやめることもできます。

 

ガスの合間から見える北アルプス・別山

先に行こうか迷ったけど、天気が回復傾向だったので別山まで登りに行くことに。

引き続き白い稜線を歩いていきますが、真砂岳から別山までは一度高度を下げて100mほど登り返すことになります。

 

立山縦走 紅葉登山

稜線上でも紅葉が始まっていて、葉が綺麗に色づいているところもありました。

ここら辺で雷鳥に出会えるかと思ったんだけど、人が多すぎたのか雷鳥の気配は全くしませんでした。2017年はまだ雷鳥に出会えていないのですよ(><)

 

北アルプス立山・別山

岩と白砂が美しい立山・別山。あの山を越えた先に剱岳が控えていますが、果たしてその姿を見れるのだろうか……

 

北アルプス・立山~別山の稜線

先ほどまでいた真砂岳も雲の中。ガスから逃げるように稜線を進んでいきます。

 

別山の登り坂

ここに来て別山までの登り坂は結構疲れるポイントかもしれない。

重たいザック背負っている人は結構辛そうでした。アタックザックだけ背負ってのんびり登っている自分がやや申し訳なくも思うけど、翌日重たいザック背負って痛い目見ることになるので、そこはご安心ください。

 

別山山頂

14時30分、別山に到着。

この時間でもまだまだ人がたくさんいましたが、広々とした山頂なので休憩場所には困らないです。

 

別山・北峰

別山の最高地点はあちらの北峰。小さい標識があるだけの場所ですが、片道5分もかからない距離なので、一応行っておきました。

 

立山~別山の白き稜線

別山山頂から歩いてきた稜線を見下ろす。自分は立山三山よりも後半の真砂岳~別山の縦走路の方がお気に入りです。

緩やかな稜線はもちろん、真横に広がる雄大なカールも美しくて素晴らしい景色です。

 

別山から眺める剱岳

北側も見事なカール。

そしてそして……、雲に覆われた中で顔を出してくれたのが、あの岩峰。

 

雲を纏う剱岳

日本屈指の岩の殿堂・剱岳(標高2999m)。

前衛の前剱を従えての雲を纏ったこの姿、ラスボス感半端ない圧倒的な迫力!ガスの演出も見事で、最高にカッコ良くて素晴らしい景色でした。

怖さありつつもどこか魅了される、それが剱岳。

 

別山~剱御前小舎の稜線

無事に剱岳を見れたので言うことなしの縦走でした。天気も何だかんだ持ってくれて良かった。

あとは稜線をもう少し先まで歩いて、雷鳥沢キャンプ場へと戻ります。

 

剱御前小舎

剱御前小舎に到着したのは15時過ぎ。この時間になると稜線を歩いている人もだいぶ少なかったです。

あとは雷鳥坂を下って行くだけ。この小屋からさらに稜線を先へ進むと奥大日岳方面へ行きますが、その続きはまた明日。

 

雷鳥坂を下って雷鳥沢キャンプ場へ

 

雷鳥沢キャンプ場

16時に雷鳥沢キャンプ場に帰還。6時間ほどの立山三山~別山縦走登山でした。

このキャンプ場からは夕日に染まる立山連峰が綺麗なんだけど、この後17時を過ぎたあたりで雨が降ってきたので夕日を拝むことは叶わず、夕食済ませてさっさと寝ることにしました。

アタックザック1つで歩いたので体力的にはだいぶ楽でしたが、翌日膝が破壊されることになるとは夢にも思わず、この日は就寝Zzz……

 

とりあえず1日目の記録としてはここまで。

 

北アルプス登山 雷鳥沢と立山連峰

立山室堂に関しては、その場に訪れるだけで素晴らしい景色を見ることができます。もちろん、立山三山~別山を縦走すれば剱岳を始め、遠くの山なみまで見渡せる絶景が待っていますが、室堂散策だけでも十分に楽しめるのがこの場所の魅力。

久しぶりの3000m峰登山、少し早い紅葉も見れて楽しい1日でした。2日目は未知の領域である大日三山方面へと歩いてきます。

 

2日目に続く……

 

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【日程】
2017年9月9日 晴れのち曇り

【コースタイム】
9:00 室堂
9:50 雷鳥沢キャンプ場(~10:30)
11:40 一の越山荘
12:15 雄山
12:45 大汝山
13:10 富士ノ折立
13:50 真砂岳
14:30 別山
15:00 剣御前小舎
16:10 雷鳥沢キャンプ場

 

 

 

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