会津駒ヶ岳 GWに駒の小屋泊で雪山登山

会津駒ヶ岳 GWに駒の小屋泊で雪山登山

GW登山は福島県の会津駒ヶ岳(標高2132m)へ。尾瀬に属しており、夏は高層湿原、冬は山スキーで有名な山。

ここは残雪時期以降であれば、日帰りでも十分に登れるけども、今回はゆっくりと山小屋泊。会津駒ヶ岳に唯一ある”駒の小屋”は評判もいいし、一度泊まってみたかったんだよね。

4月26日~27日で登ってきたけども、26日がちょうど山小屋の営業開始日で今シーズン一番乗りでチェックイン。ほとんどが常連さんで若干アウェイに感じそうになったけども、お酒やらおつまみたくさん頂いて楽しい時間を過ごせました。

会津駒ヶ岳については……、雪の楽園だったわ。2日ともどピーカンの青空で、雄大な雪原を堪能。誰もいない静かな稜線は、そりゃ~もう稜線フェチにはたまらんかった!

最高の2日間でした。

 

雪の楽園、優雅な稜線、GWの会津駒ヶ岳―――

 


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GW登山とは言ったけど、普通の土日休み。でもせっかくなので山でゆっくりしたいなと、選んだのは会津駒ヶ岳。この山については、何回悪天候で流れたかわからない、、、それくらい天気と相性の悪い山だった。

もともとは日帰りで登るつもりだった会津駒ヶ岳。実際、コースタイムでは日帰りでも十分に登れる山だけども、会津駒ヶ岳の先の中門岳まで行くとなると少し慌ただしい山行になるし、4月の残雪時期だと雪の状況がよくわからなかったもんで、のんびりと山小屋泊にしてみた。

そうなるとちょうど山小屋が開く日を狙いたくなって、日程は4月26日に決定。この山小屋は予約必須なので、1ヶ月くらい前に予約を入れて、それ以降はもうひたすら晴れを願ってたわ。

 

そんなわけで、何度目かの計画の末にようやく会えた、会津駒ヶ岳の記録。

 

~~4月26日・27日 残雪の会津駒ヶ岳~~

【1日目】

世間的にはGWの初日の26日。自分としては普通の土日休みであんまりGWって感じはしないけども、前夜の金曜日は新宿あたりに登山者がたくさんいたなぁ~。上高地行きのバスも始まったし、2014年の登山シーズン開始かね。

自分は宇都宮駅まで行って、今回の同行者のくっしーと合流。登山を始めてから宇都宮駅は何度か降りることがあって、少しずつ馴染みが出てきた駅。

 

長い下道を走って4時ごろに登山口駐車場に到着。スタートは別に遅くてもいいので、 まずは軽く3時間ほど爆睡。。

なんせ山小屋泊なもんで、時間だけはたっぷりあるんでね。

 

すっかり明るくなった7時過ぎにスタート。この時期、まだ登山口までは車で入れないので滝沢グラウンド駐車場に車を停めました。こんな感じで看板出てたのでわかりやすかった。

 

まずは登山口を目指す。尾瀬国立公園、冬の間はアクセス難だけど、ちょうどGWあたりからバスも始まったりするのでこの時期はかなり人気のエリア。会津駒ヶ岳は至仏山に比べたら空いているので、混雑を避けたいなら狙い目な山かも。

 

しばらくは林道。まだ麓なのに雪はガッツリ残ってた。これじゃ、まだまだ車は入れないよね。

 

登山口までは林道を道なりに歩いても行けるけど、ショートカットしたほうが早いです。一応、目印のテープも貼ってあるから迷うことはないかな。

 

しばらくショートカットコースを歩いて、林道との合流地点が冬道の登山口。テント一張りありました。

残雪時期の会津駒ヶ岳はBCのメッカなだけあって、スキーヤー多かったです。

 

8時に登山道登り始め。冬ルートはこの急斜面を一気に直登していく。

結構な斜面なのでスキーヤーはかなり登り辛そうでした。踏み抜きはそんなにないので、つぼ足で十分に登れます。

 

上から見た斜面。ここを下山で利用するのは少々危ない気がする。。。

登りも状況見て夏道を正直に登ったほうがいいかもしれないです。…ってのも、翌日ここらへんで全層雪崩が起きたみたい。

 

序盤から結構エグいな、、、。冬ルートに限らず、夏ルートも等高線の間隔が一番狭いのがこの序盤なので、ここはがんばりどころ。

 

所々は這って登る感じ。ストックさえあればアイゼンも必要ないレベルだけど、雪も腐りかけで足元結構取られたわぃ。。

 

1時間弱登って夏ルートとの合流地点に到着。開けて平坦な場所だったので、みんな一息入れてた。夏場はベンチがあるみたいだけど、この時期は当然雪の下。

直登だったので、時間の割にはかなり標高稼げました。

 

ここから後半戦。標高的にはまだ全然半分も来てないんだけど、もうあと1時間ほど登れば展望も開けて気分的にもかなり楽になるよ。

 

標高を上げるにつれて少しずつ開けてくる展望。高みを目指してる感じが出ていいな。

 

ツリーの合間を縫って雪山ハイク。空もだんだん近づいてくる。

登山道中、親切なまでに貼られている目印のテープは山小屋のご主人が取り付けてくれたもの。

 

見え始めた山の稜線。真っ白く輝く雪山はやっぱり眩しいわ~

展望が完全に開けるまでもうちょっと。

 

どんどん登りつめる。それに従って樹の数も減っていき、、、

 

そして…

 

ドン!!っとな!!これが残雪の会津駒ヶ岳。ようやく会えたわ。

ゲレンデに思えるほどの広大な雪の斜面と稜線。噂通りの優雅な山容。

広すぎて入りきらないんで、、、

 

パノラマ写真載せときます。 この穏やかな稜線、たまらんなぁ~!

 

雲1つない青空と雪のセット、やっぱり雪山はこうでなくっちゃね。ここからだと見えないけど、山小屋は目の前のこんもりした丘の裏手にあります。

雪の照り返しもあって、とにかくまぶしい景色!日焼け止めを忘れたのが痛すぎる。。。

 

ご覧下さいよ!あの稜線。たまらないっしょ。

山頂までまだ距離はあるけど、自分の中ではもうゴールしたようなもん。

 

広大な雪原を歩いていく。

 

GWなのに人もそんなに多くなくて快適。風も無風で驚くほど静かな世界だったのよ。

 

この適度な斜面、ヒップソリでも最高に楽しいだろうね。開放感たまんないよ。

背後には日光白根山などが見えました。

 

展望でひときわ目立つのが、すぐお隣の燧ヶ岳。これぞ山!って感じのカッコいいシルエット。

燧ヶ岳は半年前に登ったけども、意外な急登だったり道間違えたりで、、、結構いろいろあった日帰り登山だったな。

いつものことだけど、こうして登った山を眺めていると過去の思い出が蘇ってくる。

 

ここはもう雪の楽園。天国だったな。雰囲気としてはどことなく吾妻山にも似てた。

 

ボード担いでる姿は絵になるな。くっしー、カッコええじゃんよ。

 

11時過ぎに駒の小屋に到着。ちょうど今日から営業開始で、山小屋のご主人が雪を掘り返している最中でした。

この山小屋は素泊まりのみで、1泊3000円とかなりお安い。ただ、予約が必須で1日30人限定です。

 

鯉のぼりの季節だなぁ~

ビールに心奪われるけども、まだ昼前なので飲んだっくれる前に、とりあえず山頂を目指す。

山のご主人が「宴会場作っておくから!」とのこと。宴会場とは!?

 

楽園の天辺へ。山頂まではこの距離。20分くらいで着きます。

 

燧ヶ岳をバックに登りつめる。

 

12時すぎ、山頂到着。雪がない時期だと樹に囲まれて展望がそこまでない山頂らしいけど、この時期は樹もほとんど埋まってるから360℃の展望が待ってますぜ。

 

山頂の標識も「会津駒」まで。この3日前のヤマレコを見ると「会津」までだったから、着実に雪は溶けてるんだけども、全部なくなるのはまだ当分先かな。

 

本来なら見上げるほどの背の高い標識。でもこの時期なら乗っかれるぞ。

 

で、山頂から何を見るかと言えば、

 

稜線フェチの皆様、お待たせしました。こちらが中門岳に至る稜線でございます。

会津駒ヶ岳の山頂から北側に緩やかに伸びるこの稜線美。これこそ会津駒ヶ岳の醍醐味だと思う。

 

稜線の奥に見える真っ白い山が会津朝日岳とか。東北の山々は、まだまだ真っ白。

 

では、お待ちかねの稜線歩きを始めちゃいましょうかね。

 

穏やかな稜線の空中散歩。この稜線を歩きたいのもあって、あえて山小屋泊にしたようなもんだ。

 

小屋のご主人は今年は雪庇が小さいって言ってたけど、それでも近くで見るとなかなかのもん。

 

この時期はもう雪もしっかり締まっているので、トレースなくてもつぼ足で全然歩けます。ラッセルするところなんてなかったし。

 

あまりに綺麗だったんで、またまたパノラマってみた。

 

GWなのに誰もいない稜線。

いや、先行者が1組いたはずなんだけども、気づいたらどこかに消えてしまってた。。

 

手ごろな斜面で滑るくっしー。レッドブルの飲み忘れでパーフェクトな状態ではなかったっぽい。

 

中門岳山頂の標識はこのあたりに建ってるはずなんだけども、一面雪で何も見当たらない。

 

とりあえず稜線の端まで散歩。中門岳を過ぎると雪と空だけの世界が広がる。

 

尾根歩きの終点。北の真っ白い山脈にしばし見惚れて絶景を堪能。

 

これだけ歩いてきた。左奥の山が会津駒ヶ岳。

 

来た道をそのまま戻る。この稜線はそんなに緩急がないけども、戻りのほうが若干登ることになるのであまり行き過ぎないように。。残雪時期だと目印や標識も何もないんでね。

 

快晴無風で暑ぃ。。。とにかく雪の照り返しが強かった。日焼け止め塗り忘れた肌にはきつかったぜ…。

この時はとにかくビールが飲みたかった。

 

ピークハントと稜線ハイクを楽しんで小屋へ。

 

帰ってきたら、確かに宴会場ができてた(笑)

全然寒くもないし、こんな穏やかな日は確かに外で飲みたいわな。

 

とりあえずチェックイン。小屋の中はこんな感じ。人数が30人限定なので、布団もちゃんと1人1枚用意されてます。

この日は営業初日なだけあって満室だったみたい。

 

そして、乾杯!とりあえず、今日1日お疲れ様でした。

 

15時でちょいと早かったけども夕食に。…と思ってたらちょうど宴会始まった。

左の赤い服の方が山のご主人。率先してワインを開ける(笑)

素泊まりだから別にご飯の準備もないし、こんな感じで宿泊者と一緒に飲んで親交深めるんだってさ。

 

この日は自分たち以外はほとんど常連さんばかりだったらしく。若干アウェイな感じになるかと思ったけど、いろいろおもてなししてもらっちゃいました。みんな山登りってよりも小屋に泊まることがメインなようで、山ご飯の力の入れ具合が半端なかった…。

 

陽が沈むころまで宴会~。

15時の時点ではまだ宿泊者も半分しかいなかったけど、夕暮れ時になってどんどん登ってきた。

それでも全員合わせても30人。 普通の山小屋泊とは違って、他の宿泊者といろいろとお話しできたので楽しかったわ。こういう山小屋ならまた泊まりにきたい。(次はもう少し食とお酒を充実させてね)

 

20時消灯。この時期って19時過ぎになってもまだ空が明るいのね。寝る間際にようやく綺麗な星空見れました。

こうして1日目が終了。

 

【2日目】

続けて2日目へ。この日は下山するだけなので、朝もゆっくり。

 

5時に一度起床して、ご来光を拝む。南の空に薄い雲がかかっていたので、はっきりとは太陽見れなかったけども、これはこれで幻想的でした。

 

朝日に照らされた会津駒ヶ岳。こちらも綺麗な景色でした。

 

このあと二度寝して、6時半に起床。今日は下山だけなのでかなりゆっくりモード。

 

もう一度山頂に寄ってから下山。朝のほうが空気澄んでるからね、しっかりと展望見納めしてきます!

 

2度目の山頂から―――

まずはやっぱり燧ヶ岳。至仏山は位置的にちょうど燧の裏に隠れてしまうので、ここからだとあんまり見えなかった。

 

個人的に大好きな越後三山も薄らと。越後駒ヶ岳八海山、中ノ岳。中ノ岳だけが難路との噂でまだ行けてないけども、絶対にいつか歩こうと思ってるエリア。

 

会津駒ヶ岳から大戸沢岳方面の稜線。真っ白で綺麗でしたとさ。

 

山頂からの展望、2度も楽しんだのでもう思い残すこともなし!一気に下山します。

 

滑り下りるくっしー。2日とも快晴で、最高の山旅だったな!

 

樹林帯へ戻る前に会津駒ヶ岳にお別れ。この光景が目の前に広がった時はなかなかの衝撃だった。

今回もいいもの見せてもらいました。

 

ツリーの合間をスイスイ滑るくっしー先生。冬ルートと夏ルートの合流地点くらいまでは快適に滑れたようで、下山は割とあっという間。

 

早めの下山だったので、登ってくる人とのすれ違いも多かった。そのほとんどがスキーヤーだったけども、みんな急斜面が結構辛そうでした。

なんたって気温が高くてさ、上半身裸で登ってる人もおったな。

 

帰りは夏ルートで。冬ルートは序盤から雪だったけども、夏ルートは途中から雪が消える。今回、雪のない登山道は夏ルートのこの終わりの部分だけでした。

 

サクッと登山道入り口に到着。ラストは階段。

 

この階段が本来の登山口。雪のない時期はここから登ることになります。

 

後は林道を下って駐車場へ。途中で見つけた、これ↑はなんでしょうかね?ホワホワしてた。

 

行きで歩いたショートカットコースは見るからに雪が崩れそうだったので、帰りは正直に林道を歩いて下山。

実際、この数時間後に冬ルートあたりで雪崩があったらしい。。たくさん登山者入ってたし、気温も連日高かったからいつ雪崩れてもおかしくない状況だったんだろうね。

下山で冬ルートは避けたとはいえ、登りも夏ルートを歩くべきだったかもしれない。。。そう考えるとちょいと反省。

 

にしても!日焼け止めを忘れたので、もう肌が火照って大変だった。。。川に飛び込みたかったわ。

 

10時過ぎに下山完了。”お疲れさまでした”

 

グラウンド脇駐車場まで戻って、今回の行程は終了。駐車場は満車ではなかったけど、かなり増えてました。

 

下山後は駐車場からすぐ近くにある森の温泉館アルザへ。山小屋でここの温泉チケットが300円で売ってたのでそれを買っておきました。通常でも500円で割と安い。

 

内湯がなくて露天風呂のみの温泉。午前中だったので誰もいなくて貸切でした。

せっかくなので長く入っていたかったけども、日焼けが早くもいてぇ、、、。サクッと浸かって上がった。

 

檜枝岐村と言えば、名物の裁ちそば。温泉と日焼けで火照ってたから、最高にうまかったわ。

そういえばこのブログ書いていて気づいたけども、この日は朝食がうどん、昼がそば、そんでもって帰ってからラーメン食べたので、、3食麺類だった…。山やってるから健康的とかたまに言われるけど、山に入るときって食生活乱れるからそうでもないよ(笑)

 

この日は下山だけだったので、13時ごろには帰途につきましたとさ。

 

以上が初の会津駒ヶ岳の記録。

山頂からの展望も良かったけど、個人的には中門岳に至る稜線歩きが最高に贅沢な時間でした。

 

会津駒ヶ岳はもう言うことなしの雪の楽園だった!山小屋から見た夕日と朝日も綺麗だったし、何よりも小屋に泊まったことで小屋のご主人やら他の宿泊客の方と仲良く話せたのがうれしかった。

こういうアットホームな山小屋はあまりないよ。駒の小屋、おススメしときます!

 

そんな感じで残雪の会津駒ヶ岳、最高に楽しませてもらいました!危険箇所もなくて今回はチェーンスパイクだけで済んだけども、くれぐれもルート選びは慎重にね。特に冬ルートはこの後に雪崩れたみたいなんで、少しでも危なそうなら夏ルート使ったほうがいいです。

自分たちもたまたま夏ルートで下山したから特に問題なかったけども、冬ルートで降りていたら、もしかしたら雪崩を誘発することになってたかもしれない。少々見極めが甘かったってことで反省も兼ねた残雪登山となりました。

 

いろいろ得るものも大きかった会津駒ヶ岳。次は雪が溶けた高層湿原を見に来ようかと思います。

 

雪の楽園、会津駒ヶ岳。機会があれば皆さんもどうか登ってみてください。稜線フェチには堪らない光景が待ってるよ。

 

おしまい

 

 

【日程】

2014年4月26日~27日 両日とも快晴

【コースタイム】

・1日目

グラウンド脇駐車場(7:15) — 冬道登山道入り口(7:50) — 夏道合流地点(8:40) — 駒の小屋(11:20) — 会津駒ヶ岳山頂(12:00)— 中門岳(13:00) — 駒の小屋(14:15)

・2日目

駒の小屋(7:30) — 会津駒ヶ岳山頂(8:00) — 冬道分岐(9:20) — 登山口(10:00) — グラウンド脇駐車場(10:30)

 

 

 

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