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西穂高岳・独標 雪山登山 危険に満ちた岩稜と北アルプスの冬景色

      2016/07/02

上高地スノートレッキングの続編。翌日は北アルプスの西穂高岳へアタックしてきました。前日のお気楽スノーハイクとはわけが違う、ガチ登山。おそらく自分の雪山登山の中では過去最高レベルの難易度になったんではなかろうか。。

西穂高岳と言えば今年に入ってからもすでに遭難・滑落事故が発生していて、この5日前にも2名の方が亡くなっている、かなり危険でクレイジーな山。

遭難死のニュースを聞いてからのアタックだっただけに、実はかなりビビりながらの登山だったのですが、、、危険と隣り合わせの山行、頑張った甲斐あってその道中には素晴らしい展望が待っていました!ちょいと大袈裟かもしれませんが、命がけとも言えた今回の山旅。得たものは計り知れなかった!

 

命がけの山行、西穂高岳独標へ挑む―――

 

【日程】

2013年2月17日

【コースタイム】

新穂高温泉(8:50)→西穂高口(9:45)→西穂山荘(10:50)→丸山(11:30)→西穂独標(12:15)→下山開始(12:50)→西穂山荘(13:50)→西穂高口(15:15)→新穂高温泉(16:00)

 

 

無事にこうやってブログを書けてる幸せww 本当に今回の西穂高は危険と隣り合わせの旅でした。

穂高岳へ足を踏み入れるのは、実はこれが初。去年の夏場に西穂高岳、奥穂高岳をそれぞれ登るつもりでいたのですが、どちらも悪天候で中止になってしまい、結局登らず終いでした。まさか初めての穂高岳が厳冬期とはね・・・(汗

実際登ってみると独標手前以外は比較的楽な道なんですが、独標手前の急坂がとにかくいやらしかった。。過去最高に緊張感があったよ……

では、レポスタート!

 

まずは前日の上高地スノートレッキングを終えて、松本市街へ移動して安いホテルに宿泊(ゆーすけチョイスのナイスなホテルでした。サンクス!)。ここで1名と合流し、翌朝6時に松本を出発して5人で新穂高ロープウェイを目指す!

 

午前8時過ぎ、新穂高ロープウェイ駐車場に到着。天気はこれ以上ないくらいの快晴で、北アルプスの山脈が輝いてた!「なんて綺麗なんだ・・・」と思いつつも、この日ばかりは、この時点からちょっと緊張。。。なんせ、相手があのニュースでたびたび登場した西穂高だからね。

 

朝9時始発のロープウェイに乗ろうとしたんだけど、ロープウェイ乗り場に来てみたらご覧のような行列…orz

登山客は1割にも満たないほど、観光客でごった返してました。。よくこんなアクセス悪い所に来るなぁ~。せっかくだからトレッキングぐらいしていけばいいのにw

 

30分くらい並んでようやくロープウェイに乗れました。慎重に行きたいルートで、このタイムロスは地味に痛いね。

ちなみに新穂高口まで行くにはロープウェイを2本乗り継ぐ必要があります。

 

10時前にロープウェイ山頂の新穂高口に到着。ここに登山届箱があるので、必ず記入しましょう!今回ばかりは特に!

 

登山届けも出して10時クライムオン!!いよいよか・・・

スタートは「雪の回廊」と言って、入り組んだ迷路のような回廊が続きます。観光客向けの散策路だと思いますが、ハイカーはひたすら直進でOK。

 

回廊を抜けると本格的な登山道開始。気づいたかもしれませんが、早朝は青空広がっていたのにロープウェイに乗っている間に曇ってきてしまいました。。

 

ただ、視界はすこぶる良くって、序盤から槍ヶ岳も見れました。しかも、ここから天気は再び回復してきます。ここ最近の晴天率はヤバイね!

 

スタートして間もなくあった避難小屋(?)。屋根に積もっている雪が、積雪量を物語ってる。

 

フッカフカの雪道を進んでいきます。スノーシューが欲しくなるような道でしたが、今日はトレースがはっきりしているだろうということで、スノーシューは置いてきました。実際トレースはバッチリあって、この時点ではまだアイゼンも必要なし!

 

西穂山荘までは樹林帯が続いて、所々急坂もあります。ストックないとつらいかも。

 

しばらく登ると、展望が徐々に開けてきます。感動的だったのが、木の合間から見える白山!!遠くにひときわ真っ白に輝く白山はとにかく素晴らしかった!今回、道中いろいろな山が見渡せましたが、一番感動したのがこの白山。あの山に猛烈に登りたくなった!

 

スタートして1時間ほどで西穂山荘に到着。ここまでは余裕かと思いきや、そこそこ急坂もあって地味に疲れました。

この山荘で小休憩~。ここからは南側の展望が最高です!

 

前日の上高地からも見えた焼岳!噴煙もはっきりと見えました。アルプスデビューの地、焼岳。懐かしいね~

 

そのさらに背後には乗鞍岳。標高3000mを越えている山だけに、存在感も半端なかったね。こちらはちょっとばかり苦い思い出のある山。。いつか晴天時にリベンジしたいと思ってる。

 

ここからがいよいよ本番。アイゼン・ピッケル・ハーネス装備してアタックに備えます。ちなみにこのメンバー、前回揃って登ったのが奥多摩の川苔山だってんだから、笑えるよねw 皆さん強者揃いの頼もしい仲間たちです。

 

大きな雪だるまを拝みつつ、まずは西穂高岳手前の丸山へ。なんだか、この雪だるまが死神に見えてきたりもして、、、(いかん、いかん!)

 

稜線へ出ると、西穂高に続く尾根道が一望できます。ここから一気に展望も開ける、と同時に道も徐々に険しくなってくる。。。

優雅な稜線に見えてもそこは魔の山。気引き締めていかんとね。

 

左手にひときわ目立つのが笠ヶ岳。適度な緊張を美しい山脈が癒してくれる!あの笠ヶ岳、今年の夏の目標の1座です。

 

幸いだったのが風!事前の予報では風速20mとか出てたけど、この時点では全く気にならないほどの微風。天気も徐々に回復してきた!

 

稜線を進んでいくと、北東方面に奥穂高が現れます。写真じゃ全然伝わらないと思うけど、さすが穂高の岩稜!すごい迫力です。前日、下から見上げた山を、今こうして横から眺めると、また高いとこまで来ちゃったなぁ~としみじみ…。

 

山荘をスタートして40分ほど。とりあえずの目標、西穂・丸山へ到着。ここまでは余裕。軽アイゼンでも来れます。

コンディションが悪ければここで引き返す予定でしたが、天候も回復傾向!時間もまだ余裕あり!風もなし!

・・・ってことで

 

独標を目指します!見る限り独標手前までは大したことなさそうだったけど、独標手前の岩場が、ここから見てもわかるほど急斜面でした。

 

先に誰もいない雄大な稜線を進む!上を見上げれば、青空も取り戻し始めてた!

 

まず立ちはだかるのが、斜度30度近くの急坂。実際に登ってみるとわかりますが、なかなかの急こう配で、登り応えあります!ピッケルないとちょっとつらいかも・・。上から見ると斜度も大きく見えるね。この斜面、雪訓にちょうど良さそうw

この時点で青空完全復活!今回も天気に恵まれました。

 

急坂を登りきると、いよいよ岩稜エリアに突入。左奥のとんがったのが西穂高岳山頂。中央の丸っこい山が西穂独標。

 

先に進む前に、景色を堪能~。ここまで来ると展望も素晴らしいことになっていて、、、

 

南側には先ほどの焼岳と乗鞍岳!あと、今気づいたけど、うっすらと日暈が見えてたのね。

 

遠くにありながらも、圧倒的な存在感を放つ白山。文字通り、白山だけが真っ白に輝いていて、宙に浮いてる「天空の城」っぽかった。そう、ラピュタね!

 

笠ヶ岳も見事!白と黒の山脈と淡いブルー、水墨画のような風景。ホント素晴らしい!

 

気持ちを切り替えてアタック再開!雪庇が出来ているわけでもないので、岩場さえなければ特に危険もない道です。

 

ただ、岩場が出てくると徐々に歩きにくくなってきます。一部トラバース箇所もあるので、ピッケルが手放せない。

 

足を引っかけたり滑ったりして落ちたら、、、ひとたまりもないだろうね。。丸山まではある程度時間も巻けるので、その貯金をこの岩稜で慎重に使った方がいいです。かなり危険。

 

どうにか独標手前までやってきた。山頂に先客がいるね。早くあそこにたどり着きたいよ・・・

ここまではある程度注意すれば普通に来れるのですが、、、

 

独標手前のこの最後の登りが今回の核心部。

 

一見すると岩場ですが、所々に凍結箇所もあるので、アイゼンは当然外せない。アイゼン引っかけて落石させないように、注意も必要。

 

途中には鎖場も出現。後ろを歩くゆーすけの態勢から見ても急坂ってのがよくわかる。

 

上から見下ろすとなかなかの高度感。登りは大丈夫でも下りが心配になってきた瞬間でしたとさw

 

岩場を終えて最後の雪壁。ここが一番きつかったかな。取付地点。前づめ蹴込みながら登ります。

 

雪壁を制すれば、そこが西穂独標!時間的にはあっという間の気もしたけど、ここに来るまでの道は緊張感あったわ~。着いた瞬間はこれまでにないくらいホッとしたぜ。

 

そして、ここまで来れば、ご褒美とばかりに素晴らしい絶景が堪能できます!

 

前方には西穂高と右奥に奥穂高。岩のゴツゴツした感じ、威圧感ありすぎ。。情けなくも山見てちょっと怖いと思った…。でもそれ以上に美しいんだよね!自然の怖さと美しさってのは相反しないってのが良くわかる。

 

振り返ってみる、歩いてきた稜線。独標からの景色はとにかく高度感ある!奥には常に顔を出してくれてた乗鞍岳と焼岳。

 

はるか下の方を見ると、昨日歩いた上高地。前日居た場所をこうして上から眺めるって、妙な優越感に浸れるねw

 

八ヶ岳~

 

奥には南アルプス!実は富士山がチラッと見えているのですが、わかる??w

 

中央アルプス、木曽駒ヶ岳も!

 

何度も言うけど、今回一番感動した天空の城ラピュタ=白山!

 

ここに来て初めて見れた、黒部五郎さんも。あそこらへんもまだ登れてないから、今年の夏に行きたいね。

 

時間的にも厳しいし、無茶はしないってことで、今回はここまで。安全第一だよね。

まぁいいさ、西穂高岳いつか攻略してやるよ!冬場のアタックは日帰りだとちと厳しいから、西穂山荘に泊まらないとダメだね。

 

ここで折り返すので時間的にも余裕に。展望を堪能しつつ、記念撮影しまくる。

 

待ってろよ!西穂め~

 

無事に独標制したけど、むしろ問題なのは帰り。

独標手前の雪壁が危険なので、ザイルで確保することに。

 

下山開始。来たときと同様に、アイゼンの前づめ蹴込んで降りていきます。

 

なかなかの高度感!登り終えてもまだまだ気が抜けない。結構、怖い・・・。

 

何とか無事に独標手前をやり過ごした。後の岩場は比較的楽なもん。

 

岩場を越えてしまえば、ようやくホッと一安心。あとは危険個所もなくて稜線を下って行くだけ。

 

ちなみにこの稜線を境に右側が岐阜県、左側が長野県です。

 

それとこの斜面、滑落滑走しながら降りることもできます。雪訓と合わせて楽しんでみるのもアリ!(写真右側の部分ね)。くれぐれもそのまま上高地まで落ちないようにw

 

ここ西穂山荘から独標までは往復3時間ほど。ここに着いた時には、どっと肩の力が抜けたよ。。かなり緊張してたってのがわかったね。なぜか翌日筋肉痛になってたしw

距離的には大したことなかったけど、道は険しかった。

 

山荘についたら遅めの昼食&ちょっとしたサプライズ!我が隊のリーダーのタクミがもうすぐ誕生日ってことで、ケーキとプレゼント~(とおもちゃメガネ。おめでとう!)

 

アイゼン、ピッケルももう用済み。外してしまってOKです。それにしても、ここまでアイゼンとピッケルが活躍した山はこれまでなかったかな…

 

帰りも来たときと同じ樹林帯を引き返す。モッフモフのいい感じの斜面だったので、所々滑り下りてたw

 

クリスマスツリーのような木々。雪もかぶってこれまた絶景!しかも空がいい感じで淡く染まってて、先ほどの岩稜とはまるで違う優しい風景だね。綺麗でした。

 

山荘以降は適度にハシャイであっという間に雪の回廊へ。15時ごろでしたが、まだ観光客はたくさんいました。平和な光景、どうにか無事に帰ってこれた。

 

無事に終わったぜ・・・。うぅ・・(泣)

 

西穂高口ロープウェイ駅には展望台があって、せっかくなので寄ってみる。「にしほくん」のバックに西穂高岳。よくあそこまで行ったもんだ…

 

ロープウェイで無事に下山完了!本当に無事でよかったよ・・

これでちょっとは成長できたかな。

 

下山後は腹が減る!特に今回は緊張も解けたしね。この飛騨牛ステーキ串がなかなか旨かった。焼いているのを見守るタクミとユースケww

 

駐車場へ向かう途中、毛がモッサモサの猿発見!なかなか挙動不審でかわいい奴でした。

 

こんな感じで16時過ぎ、みんな無事に駐車場へ戻って来れましたとさ。めでたしめでだし。

 

帰りは途中にあった「ひらゆの森」という温泉へ。ここ、600円とリーズナブルで露天風呂も6,7個くらいあってすごい広かったです!かなりおススメ!

温泉に入って北アルプスともおさらば。日曜日だったのに中央道が信じられないほど空いていました。

 

 

こんな感じで2日間にわたる雪山ハイクが終了。西穂高岳独標までですみません、、、今の自分の力じゃここまでが限界です。。

 

前日の上高地スノーシューハイクと合わせて、雪山装備総動員させて挑んだこの2日間。特に2日目の西穂高は、こんなに不安になったの初めてじゃないかってくらい緊張してのスタートだったけど、こうして無事に降りてきてブログ書けてるんだから、ホント良かったよ。

山レベルも少しはアップしたんじゃないかな?あの先月の谷川岳が可愛く思えるくらい、難コースだった。でも、その分いろいろ収穫も大きかったし、岩場の難しさがよくわかった。そして改めて、自分岩場がホントに苦手だなぁ~と痛感した。絶対周りから見てたらぎこちない動きしてるだろうし。。厳冬期の西穂高岳山頂への道のりはまだまだ遠そうです。。まぁ、まずは夏場からだね!待ってろよ、西穂高っ!

 

ビビりながらも今回も素晴らしい天気と仲間に助けられて、楽しい山旅となりました!今年の登山、ここまでのところ晴天率が半端なく良いので、できる限り続いてほしいなぁ~

 

2013年2月17日 西穂高独標で仲間たちと―――

 

以上!まだまだ雪山は続くと思いますが、安全第一で頑張っていきます。

 

 

 

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