苗場山 雄大な湿原広がる日帰り登山 (祓川コース)

苗場山 雄大な湿原広がる日帰り登山 (祓川コース)

山頂の広い湿地帯で有名な苗場山(標高2145m)に日帰りで登ってきました。これで上信越エリアは今年6座目。高層湿原とか木道とか、アルプスにはない魅力があって、何だかんだ好きなエリアになっちゃいましたw

時期的には高山植物が終わり、紅葉シーズンの前ということで、若干中途半端だったかもしれないですが、それでも山頂のだだっ広い湿原には感動!「山頂」というにはあまりに広大すぎる世界で、日帰りでは堪能しきれなかった。。。

天気も100%の快晴ではなかったので、絶対にまた登りに行きたい!そんな山でした。

 

美しき頂上湿原、女性ファンが多いと噂の苗場山へ―――

 


【日程】

2012年9月8日

【コースタイム】

第2リフト駐車場(9:30)→和田小屋(9:55)→下ノ芝(10:50)→中ノ芝(11:30)→上ノ芝(11:40)→神楽ヶ峰(12:00)→苗場山(13:00)→→→お昼休憩→→→下山開始(13:30)→上ノ芝(14:55)→和田小屋(16:30)→第2リフト駐車場(16:50)

 

 

溯ること3日前の9/5(水)、天気予報をチェック。相変わらず北アルプスを狙っていたのですが、今週も神のいたずらとしか思えない、週末だけピンポイントで雨。。。先週の乗鞍岳で痛い目見たので、今週はすっぱり北アルプスを断念し、計画変更。

9月に入ったし、久しぶりに近場にのんびり日帰りで行ってくるのもいいかも…。ってことでバカ尾根~蛭ヶ岳(丹沢)、鷹ノ巣山(奥多摩)あたりを考えていたら、前日に山友さんからお誘いのお声が!

特に登る山は決めてなかったってことなので色々相談し、比較的天気が良さそうな上信越の苗場山に行くことになりました。

こうして、平標山・仙ノ倉山谷川岳妙高山・火打山に続く、今年の夏4度目の上信越エリアへ~

 

 

「苗場」と聞くと、大抵はゲレンデを思い浮かべるのではないでしょうか。

自分もそう。苗場=スキー場、というイメージが強いです。特に自分の場合、2年前のシーズンでここに滑りに行った直後に、あの東日本大震災が発生。そのシーズンの最後のゲレンデになったという、、、複雑な思い出がある場所。

実は、苗場スキー場と苗場山は距離が離れているので、あまり関係なかったりもするのですが、、、そんな思いをひそかに秘めて苗場山へ!

 

 

朝5時に最寄駅で拾ってもらい、山友さんの車で関越に乗って新潟へ。朝発の日帰り登山なんて約2ヶ月振り。久しぶりに一番小さい20Lのザックで済みましたw(バーナーとかも持っていかなかったので、激軽~♪)

チビッ子たちの夏休みが明けた週末ということもあって、関越高速はかなり空いてたけど、高崎あたりで一時大雨。。。天気が若干心配でしたが・・・

 

湯沢ICから国道17号に入り、右手に「苗場山祓川コース」の看板が見えたら右折。あとは1本道です。

朝9時半に祓川コース登山口の駐車場に到着。さっきまでの雲どこ行ったの!?ってくらい快晴でした!皆のつぶやき見てみたけど、何だかんだどこも晴れたみたいだね。(天気予報めっ!!)

意外にも駐車場にたくさんの車が…。自分たちは後発隊のようでした。皆、朝から張り切ってるのぅ

 

今回のルートマップ。かぐらスキー場から登る祓川コース、たぶん一番登られてるルート。

標高はこの時点で1300m程度。山頂が2145mなので、800m登ればゴール。標高差は大したことなくても、これが意外に時間かかったんだよね。。標準タイムで日帰りをするのであれば、この駐車場を8時前に出発するのが良いと思います。

荷物が久しぶりに軽いので、一人テンション上がってましたw 飛んだり跳ねたり走り回ったり、何でもできちゃう20Lザックは素晴らしい♪

 

 

真夏を思わせる陽気の中、登山開始!駐車場脇に登山道があります。風は涼しくても日差しが暑いので、汗が噴き出る…。早く涼しくなってほしい反面、夏が終わるのが寂しい、夏山登山。

 

すぐに林道に出て、リフトの脇を歩いて和田小屋へ。こうして今歩いてる道も、スキーシーズンは雪で隠れて一面がコースになってるんだろうね。

ちなみに、ここは苗場スキー場ではなくてお隣のかぐらスキー場。まだ滑ったことはないゲレンデ。

 

駐車場から歩いて20ほどで和田小屋に到着。ここは営業中で宿泊することもできるみたい。

 

ここが本当の登山口。熊に注意を受けつつ、整備された木道を道なりに進んでいきます。

目の前に広がるゲレンデ、早くも冬が待ち遠しいね。去年は雪山登山に費やし過ぎてスノボーは3回しか行けなかったから、今年はバランス良く行きたい、、、なんて早くも冬のことを考えたり。

 

てっきりゲレンデを突っ切るのかと思いきや、脇の林道に入っていきます。ここからしばらく展望なき道を行くことに。日差しがすごい暑かったので、ちょうどよかったけど、、広いゲレンデをもう少し歩きたかったな。。

 

整備された階段。上信越エリアの登山道って、この手の階段が多い気がする。しっかり整備されてて、山にお金かけてるなぁ~新潟県。それに比べて山梨は…ww(秀麗富嶽十二景関連のブログ記事参照~w)

 

六合目の標識。こんな感じで、六合半、七合目……と細かく区切られています。ちなみに、スタート地点が五合目。

最初こそ階段がありましたが、大半はこんな感じの岩場。岩場は登りにくくて、足も痛めやすいので、あんまり好きじゃないです。よく滑るし・・・

 

ここでちょっと余談ですが、今回からカメラを新調!登山ではとことん軽さ重視派なので、コンデジでいろいろ悩みましたが、起動速度が圧倒的に早かったオリンパスのToughにしました。(先週まで使っていたのがSonyのサイバーショット)

変えた動機は先週の乗鞍岳。山頂の絶好の場面で、レンズに水滴がついて撮り逃すという失態を犯し、、それをカメラのせいにして決別を決意。完全に八つ当たりですね、、、(すまん、Cybershot!!)。機能的には全然不満はなかったので、山友さんにあげて新しい主人のもとで活躍してもらうことにします。

このカメラ変更が、後にちょっとした仇となるのですが、、、それは後ほど。

 

新しいカメラの方が、空の青がはっきり写ってる感じがする。画素数は実は前のカメラの方が良いので、若干精度は落ちてるんだけどね。

 

和田小屋から1時間ほどで下ノ芝に到着。この先、中ノ芝、上ノ芝、と続くのですが、いずれもこんな感じでベンチがあるので休むには最適。

 

下ノ芝から30分ほどで中ノ芝。遊歩道にあるようなオシャレなベンチ。ここまで来ると展望も開けて、眺めも最高!自分たちは展望もない林道の途中で休憩しちゃいましたが、次回来たら、ここらで優雅にコーヒーブレイクを決めたいねw

 

中ノ芝から上ノ芝はすぐ。ここでイカツイ兄ちゃんが3人ほど休憩してました。話してみたら、山頂の山小屋の工事をしている方達で、今日は休みなので下に降りる途中とのこと。そういえば、駐車場のマップに注意書きがあったような……

工事をするために、山を上り下りするなんて大変ですね。。。標高的にはこの時点で1800mなので、もう少しで山頂かと思いきや、、、実は全然そんなことなかった。この上ノ芝が時間的には中間地点。

 

標高1900mほどまで登ってきました。雲と同等の高さ。右に見える湖は「カッサ湖」。

 

ここまではひたすら登りでしたが、ここから神楽ヶ峰まではほぼ平坦な横移動。

 

道の途中にあった神楽ヶ峰。標高的にはもうすぐ山頂なのに、ここはまだ八合目。。。山頂までまだ1時間もかかるってことは、、、いったん下るってことね・・w

 

真上は晴れているのに、前方に不穏な雲が。。。そして、その雲の方向に姿を現したのが、

 

本命の苗場山。遠っ!!

思った以上にガッツリ下って登り直しです。。こうしてみるとかなり時間かかりそうですが、意外に歩いてしまえば1時間程度で着く距離。すれ違った人からも「思ったほど遠くないですよ」と励まされたw

 

稜線を歩いて行きます。苗場山手前の登りに差し掛かるまでは、展望のいい尾根道歩き。

 

そして、その尾根道の途中にあるのが、苗場山の見どころの1つ御花畑。時期はすでに遅すぎなので、ほとんど咲いてはいなかったですが、満開時はかなり綺麗で女性ファンを虜にするらしいw

この御花畑手前に、唯一の水場である雷清水があるのですが、行きの時には気づかず、、帰りに寄りました。

 

途中、苗場山の環境保護をしているスタッフの方から苗場山特製しおりを頂きました。

 

写真に小さく写っている3名の方。どうやらすれ違った登山客全員に配ってるみたい。ありがとうございます!

相変わらず後ろは天気快晴。

 

正面はこんなに真っ白なのに…w

 

最後が少し急坂なので踏ん張りどころ。時間的には大したことないので大丈夫さっ!

 

そして、これを登りきると・・・!?

 

突然視界が開けて、山頂の湿地帯登場~!!ホント、笑っちゃう程いきなりでした!w

これまでこんな広い山頂見たことないので、すごい感動!曇ってるのがちょっと残念ですが、それでも何だか幻想的な世界。ここが2000m越えの世界だとは到底思えない・・

 

広い山頂には、無数の池が点在しています。日本屈指の高層湿原地帯ってのもうなずけますな。紅葉シーズンに来たらさらに大変なことになってそう!来月あたりにもう1回来ようかな。。

 

時間も若干押しているので、とりあえず山頂に行ってみようとしたのですが、なんと工事中で立ち入り禁止!?(上ノ芝で会った兄ちゃんたちが言ってたのがこれ)

と思ったのですが、裏から回り込めるので問題なし。

 

とりあえず山頂をパシャリ。ここは木で覆われているので特に展望はないです。しかもすぐ手前は工事現場だし。。

 

山頂にある山小屋のベンチでお昼休憩。ここは「苗場山自然体験交流センター」なんて名前がついてますが、、ごく普通の山小屋です。

 

お昼を食べている最中、何度か晴れ間が見えて、遠くまで見渡せました。はるか向こうまで続いている雄大な湿地帯。あちらに「坪場」という綺麗な湿原があるそうなのですが、今回は時間の都合上断念。。

山頂をゆっくり回るのであれば、もう少し早い時間に出発してスピード上げて登る必要がありそうです。

 

今回、ニューカメラで臨んだわけですが、実はこんな感じで陰になってしまった写真が多かったんです…。逆光に弱いのかな?

前のSonyのカメラではこんなことにはならなかったので、よい勉強。次回から気をつけんとね。

 

こんなこともあろうかと、念のためSonyでも数枚撮っていたので、その違いなんかを載せてみたり~

※同時刻の同じ場所からの写真

 

↑オリンパス

↓Sony

Sonyは空が真っ白になる反面、全体的に明るく、オリンパスは空の青を取り入れるために、他が暗くなってしまうみたい。

そして、その間でバランスよく撮れてたのが、案外スマホだったり。。。w

↓スマホ

 

なんて、一人慌ただしくカメラ2台、スマホ1台を持って撮り比べして遊んでみましたとさw

新しいカメラは今後使い慣れていくとして、下山開始。思ったよりも登りに時間かかってしまったので、山頂を散策する余裕がなかったのが心残り。まぁ次来たときのお楽しみってことで。

 

来た道をそのまま戻ります。・・・うん、やっぱりここが山頂だとは思えんw 何度でも言うけど、とにかく広すぎっ!

 

火打山で見たワタスゲも咲いてました。湿原に咲くワタスゲ、気に入った!!太陽の光が当たると、本当に輝いて見えるんだよね。見た目かわゆいし。

 

山頂とお別れ。晴れたり、曇ったり、、よくわからない天気で、本当に不思議な空間でした。

 

ピストンなので、帰りは登り返しが待ってます。こうしてみると結構急だね。

時刻はすでに14時くらいですが、年配の団体さんが続々と登ってきました。山頂に泊まる方達だと思われますが、ゆっくり湿原を散策するなら泊まってみるのもアリかもしれません。

 

御花畑を越えて神楽ヶ峰へ。こちらは相変わらず青空が広がってますが、山頂はずっと雲がかかったままでした。

 

戻る途中、見逃していた雷清水。ここが唯一の水場で、飲んでみたけど冷えててウマかった!ただ、チロチロと流れ出ているので、ここで水をためようとするとちょっと時間かかるかも。。水待ち渋滞することもあるそうです。

 

心配していた夕立もなさそうなので、のんびり下山。危険個所もなくて、歩きやすい山でした。

 

16時半に和田小屋があるかぐらスキー場へ戻ってきました。空が良い感じで紫がかって綺麗だった~

 

ゲレンデを歩いてみて、改めて分かったリフトの有難さw 文明の力は偉大ですが、それを登山に持ち込んだらつまらなくなっちゃうね。広いゲレンデを歩くのも新鮮で気持ち良いし。

10年、20年前と比べたら、装備も格段に軽量化されて楽になった登山。僕が登山を始めたのが3年前なので、昔の人の苦労を計り知ることはできないですが、恵まれてるなぁ~ってのは十分承知。ここからさらに10年、20年と経ったら、どれだけ楽になっちゃうんだろうね……

 

17時前に駐車場に到着。思った以上に時間かかって夕暮れ時になっちゃいましたが、無事下山。

 

こうして往復8時間弱の登山終了~。登り応えもそこそこあって、山頂も素晴らしい景色だったので言うことなし!特に今回は荷物が軽かったので、疲れも全くなく存分にトレッキングを楽しめました。

 

帰りは大きな渋滞をすることもなく帰れたのですが、高崎あたりで雷が凄まじかった。。天気はやっぱり不安定だったみたいですね。。最近雷が怖いので、ストライクアラートを買おうかと思ってる今日この頃。。

 

最寄駅まで送ってもらい、帰宅。(ありがとうございました!)

思えば、登山の翌日が仕事じゃないっていうのが本当に久しぶり!(たぶん7月初めの高尾山以来)。帰って酒ガッツリ飲んじゃいましたよ。

 

個人的にかなり気に入ってしまった苗場山。高山植物が満開の初夏にも行ってみたいし、紅葉シーズンにも行ってみたいし、雪山登山もしてみたいし、、、時期をずらしてこれからも何度か登ろうかと思ってます。

他の山では味わうことのできない、あの広大な山頂。おススメの山なのでぜひ登ってみてくだされ!

 

最後にサザエさんのジャンケン的なノリで、、

(問題:この写真はどのカメラで撮ったものでしょう?w A.オリンパス B.Sony C.スマホ)

来週もまた見てくださいね~、ウフフフー♪

 

 

 

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