吾野駅〜八徳の一本桜〜関八州見晴台〜飯盛山〜芦ヶ久保駅のルートで縦走ハイキングに行ってきました。
登山道は満開の桜とツツジが咲く春爛漫の景色!いくつもの峠を越えるコースでしたが全体的に歩きやすく展望の良い箇所も多くあって非常に楽しい山登りができました。
この季節の奥武蔵の山はやっぱり花が綺麗ですね。
2025年4月12日【奥武蔵】八徳の一本桜〜関八州見晴台〜飯盛山 春の登山
春の奥武蔵。
花が綺麗な季節とあって、毎年春山シーズンに登りに行きたくなります。
先月にすでに2回、越生梅林と飯能のジャンダルムで足を運んでいますが、今年どうしても行きたい場所があったので4月に入っても早速埼玉の低山に繰り出してきました。
「八徳の一本桜」
ここもまた山の上の桃源郷。桜の名所として春のシーズンに非常にお勧めです。
スタートは吾野駅。「八徳の一本桜」に公共交通でアクセスする場合、吾野駅が最寄り駅になります。
最寄りと言っても駅から徒歩1時間半ほどの道のり。バスもないので、必然的に駅から登山です。
到着したのは7時半過ぎ。同タイミングで吾野駅に下りた人はたくさんいましたが、ここから登れるルートは色々とあるので、皆さん各方面へ散らばって行きました。
八徳の一本桜まではひたすら車道歩きが続きます。
普通なら退屈な区間ですが、4月のこの時期は桜の開花シーズン。道中、桜が咲いている箇所も多くて、さながらお花見ハイキングを楽しめます。
八徳の一本桜は地図によっては載っていないかもしれませんが、八徳という地区を目指して進めば大丈夫です。
ひたすら続く林道では桜の他にもツツジも咲いて、春爛漫の景色が広がっています。
しばらく歩いてこちらが分岐点。
登山で言うと最初に目指すのは関八州見晴台で順路は左なのですが、八徳の一本桜に寄り道するならここを右へ進みましょう。
分岐からの林道が意外と登り坂。地味に体力削られるところで、ある程度登って見えてきたこちらの桜が八徳の一本桜かぁ~と思いましたが、違いました。
道中、いくつか桜の樹があるので焦らされるぜ。
こちらの桜も違うのかなと思ってましたが、これでした。
こちらが八徳の一本桜。このアングルから見るとなんてことはないように見えますが、この桜を見るべきポイントは少し上がったところから。
こちらが改めて「八徳の一本桜」。(読みは「やっとく」ですが、一部では「やっとこ」とも呼ばれているらしい)
御覧のように山の上に広がる高原風景の中に、1本の桜の樹が立派な佇まい。
これは確かに綺麗だわ。
他を寄せ付けない、俺が主役だと言わんばかりの存在感。
ちょうど満開で華やかに咲き誇る一本桜がとても綺麗でした。
子どもの頃「この木なんの木気になる気~♪」のCMでお馴染みだった日立の樹を思い出したのは私だけでしょうか。
確かに一本桜ではありますが、少しアングルを広げて見ると少し隣にも立派な桜の木があります。
最初に登ってくるときに見間違えたのがあの右の桜。
ツツジも咲いていたりしてまさにここは桃源郷。ユガテにも似た穏やかな雰囲気でとても良かったです。
実際に眺めている場所と桜の距離感はこんな感じ。
林道を少し登ればこちらの見下ろす場所に来れます。八徳の一本桜にお越しの際は、間近で見るだけではなく、ぜひここから見下ろす景色も眺めてみてください。
奥多摩方面の山なみと合わせて、絶好の展望デッキにもなっています。
間近で見る一本桜も乙なもので。
車道もあるので車でも一応来れるのですが、狭い林道に路駐することになるのでできれば歩いてきた方が良さそうです。
自分の足で登ってきた方が出会った時の感動もひときわ大きい、ような気がします。
桜の下にはベンチも用意されています。
お淑やかに座って髪でもなびかせたら映えそうですね。
本日のメインでもある八徳の一本桜で尺を使いつつ、来た道を戻ってこちらが関八州見晴台の登山口。
ここからようやく登山道になります。標識を見逃して、林道をそのまま突き進まないようにご注意ください。
登山道に入るとミツマタの群生地がありました。
シーズンは3月ですが、意外や意外にまだまだ黄色くて丸っこいホワホワが健在でした。
ここからしばらくは単調な登り坂。
今日の縦走ルートは稜線に出てからも細かいアップダウンが続きますが、長い登り坂はこの区間だけなので頑張って登りましょう。
急登と呼べる箇所もそれほどなくて、最後の虚空蔵山の登りくらい。
この手前で高山不動尊の分岐がありましたが、今回はスルーしました。
関八州見晴台に登る場合、途中の常楽院(高山不動尊)が1つの有名スポットなので良ければ立ち寄ってみてください。
2023/4/22【奥武蔵】関八州見晴台 ツツジ咲く春の登山
高山不動尊の本宮とか、内部が厳かな雰囲気で独特の世界観がありました。
関東三大不動の1つともされている寺院で、最近あまり聞かなくなりましたがここもパワースポットなんだと思います。
本日最初のピーク、虚空蔵山に到着。標高は618m。
子供じみた感想ですが、虚空ってなんかカッコいいですね。
山頂にはしっかりと標識が用意されていましたが、やや道がわかりづらいので無理に立ち寄らなくても良いかと思います。
山頂は展望こそあまりなかったですが、周囲にはアカヤシオが咲いていました。
実のところ、この日の登山は蕨山のアカヤシオと迷っていたのですが、結果的にこちらでも見れたのでラッキーでした。
ツツジの開花トップバッターともいえるアカヤシオ。これからツツジシーズン到来となる中で、5月ごろに咲くシロヤシオが早くも気になります。今年は当たり年なのか、と。
ここからいったん林道に出てしばらくは道に沿って登って行きます。
ここら辺も桜が綺麗なので飽きずに歩けるのが良いところ。
再び登山道に入って丸山の山頂に到着。
丸山はこれが2回目で、2年前に関八州見晴台に登りに来た時に立ち寄りました。
その時は真っ赤なツツジが咲き誇っていたのですが、今回は時期が少し早めでツツジの代わりに桜が開花中でした。
そこから少し歩いてこちらの関八州見晴台入口から山頂を目指します。
舗装路が見えている通り、ここら辺まで車やバイクで来ることも可能です。
この先の登山道も林道と交錯するように進んで行くのですが、バイクや自転車を走らせたりトレランで走っている人もいたり、色々な人が色々な楽しみ方をしています。
関八州見晴台は真っ赤なヤマツツジの群生で知られている山ですが、シーズンは4月中旬から下旬にかけて。
桜が咲くこのタイミングは少し時期尚早でしたが、代わりに紫色のミツバツツジが綺麗に咲いていました。
桜とのコラボが絶妙なお花見ロードを進んで行きます。
こうして関八州見晴台に到着。2年ぶり2度目の登頂です。読み方が毎度危うくなりますが「かんはっしゅうみはらしだい」と読みます。
標識に書かれている通り、ここは越生10名山の1つ。近々コンプリートを狙っているカテゴリーですが、全部登るのはおそらく来年以降になるので気長に頑張りたいと思います。
ツツジのシーズンには早かったですが、山頂を覆う満開の桜がとても綺麗でした。
前回来た時には桜は散った後だったので、これは新たな収穫。
関八州見晴台は桜も綺麗な山だったんですね。
見晴台、と名がつくだけあって展望は最高です。
特に都心方面が開けていて、空気が澄んでいれば都心の高層ビル群やスカイツリーなんかも見渡せます。
この日は快晴でしたが、気温が高いせいか高層ビルっぽいものは何一つ見えませんでした。
山頂で軽く休憩してここから稜線の縦走路へ。
前回の関八州見晴台登山では歩かなかった飯盛峠方面のルートを行きます。
ここから先の縦走路は、峠道の舗装路と何度も交錯しながら進んで行きます。
今日の最終目的地は大野峠。
そこまでは林道をひたすら突き進んでもたどり着けるのですが、ハイキングなのでせっかくなら登山道を歩いていきましょう。
ここから先の登山道は多少のアップダウンはありますが、比較的なだらかで快適。
写真には映っていないですが、トレランの方とすれ違うことが非常に多かったです。
登山道を進んで行くと飯盛山に到着。標識に書かれている通り、ここも越生10名山の1つで、越生町の最高峰(標高795m)でもあります。
今回の登山のメインは八徳の一本桜ではありましたが、この飯盛山もターゲットの1つ。これで越生10名山も7つ目で、来年あたりには完登したいです。
山頂からの展望はなかったですが、少し手前から武甲山を望むことができました。
奥武蔵・秩父のランドマーク的存在。この界隈に登りに来るとまずは武甲山を探す人も多いかと思います。
北アルプスの槍ヶ岳のような、武甲山を中心に周囲の山を探る感じ。
そこから少し下ったところが飯盛峠。
この縦走ルートはとにかく峠が多いです。この先もいくつかのピークを踏んで行きますが、それ以上に峠に出くわすことが多いのが特徴。
道案内の標識にも山名ではなく峠の名前が書かれています。
こうして再び登山道に入ると、またもや飯盛山に到着。
標高は先ほどの飯盛山よりも高い816mですが、こちらは全く展望がありません。
飯盛山という同名の山がすぐ近くに2つある点については、標識にも書かれていました。
こちらが「関東ふれあいの道の飯盛山」、先ほどのが「越生10名山の最高の飯盛山」。
同じ名前を付けた理由はわかりませんが、細かいことは気にせず脳筋的思考で両方登っておきましょう。
そこからしばらく行くと大仁田山というのがありました。
ここら辺は山頂の標識も小さいのでお見逃しなきよう。
そこから少し下って檥峠に到着。「ぶなとうげ」と読みます。
当然、現地では何と読むのかわからず、知ったようにうなずいて先へと進みました。
この先も林道を交錯しながら細かいアップダウンを登って行きます。
長く続くことが少ないので体感的にはそこまで辛くはないですが、歩き終えて高低差が1500m近くに行ってたんだから、なかなかタフなルートだなと思いました。
途中にあった丸山というピーク。
このブログを書いているときに気づきましたが、丸山も本日2つ目ですね。1つ目の丸山は桜が綺麗でしたが、こちらには何も咲いておらず展望もありませんでした。
その後も林道と交錯しつつ進んで行き、ツツジ山に到着。
今回の縦走路で言うと最高地点はこのツツジ山の標高879mになります。
名前の割にツツジの花は全く見当たりませんでした。時期が悪かったのか、そもそも山頂に咲くわけではないのか、そこら辺はわかりません。
ツツジ山から少し下ったところにあったのがこちらの駐車場。
右の小屋はトイレで、本ルートでは唯一なので有難い存在。
こちらが刈場坂峠。
もう何度目かの峠ですが、ここが峠の中では一番展望が良かったです。
左奥に見えているのは堂平山、笹山あたり。
ここからも林道と交錯しながらの縦走路。
舗装路では自転車やバイクでツーリングしている人も多くて、本当にこの界隈は人によって楽しみ方が様々だなぁ~と思いました。
自分はひたすら登山道を進んで行きますが、すれ違う人も多かったです。
大半がトレラン勢で、思えばこの日は追い抜くことは少なくて走っている人に追い越される方が圧倒的に多かったです。
奥武蔵は大会も開かれているし、やっぱりトレランが熱いんですかね。
しばらく進むと横見山に到着。
標識に書かれている通り、ここは「関東ふれあいの道」です。
登山始めたての頃は関東ふれあいの道には見向きもしませんでしたが、最近になって少し意識するようになった道。今の自分は関東ふれあいの道の何割くらいを歩いているのだろうか……。暇があったら調べてみようと思います。
その隣にあったのが二子山。
ここも横見山と似たような感じで特に展望もなかったので先へと進みました。
距離は長いですが、歩きやすい縦走路が続く道。
トレラン勢に愛されているコースというのも頷けます。
こうして次なる峠、七曲り峠に到着。
ひたすら林道と並行して進む登山道。もう何個目の峠かもわかりません。
そしてこの先から登山道も一変。
岩場が多くなってきて、慎重に進むシーンも増えてきます。
難しい岩場とかは全然ないですが、ここら辺の関東ふれあいの道は「岩場と触れ合うことなんだな」と思って歩いていきましょう。
そうして山頂としては本日最後のカバ岳に到着。
名前が印象的ですが、展望は特になかったです。
この先も緩やかで走りやすそうな道が続きます。
時刻はもう12時を過ぎていますが、この時間になっても走っている方とすれ違うことは多かったです。
トレランなんてやったことがないですが、荷物をどの程度絞っているのか非常に気になってます。食べ物は何をチョイスしているのか?水分はどのくらい持っているのか?防寒着はどうしているのか?着替えは?……などなど。
こうして本日最後の峠、大野峠に到着。
ここは3年前の芦ヶ久保の氷柱と丸山登山で訪れたことのある峠。これで3年前の縦走路と関八州見晴台を繋げることができました。
駅で言うと飯能駅から横瀬駅までが繋がった感じ。奥武蔵エリアもだいぶ歩いたなぁ~としみじみ。
もうお腹いっぱいなので、ここから芦ヶ久保駅方面へ下山します。
ここからは一度歩いたことがあるので懐かしい道です。
芦ヶ久保駅~大野峠までは登る分には結構つらかったですが、下山はつづら折りの坂で早いもんでした。
終盤になると綺麗な川や滝も現れたりして、マイナスイオンが豊富な森の散策路。
距離は長かったですが快適に下れました。
登山口まで来ると、再びそこは桃源郷。
街中は特に紫色のツツジが多く咲いていて、非常に華やかな雰囲気が広がっていました。
国道299号線に出たら、ひたすら芦ヶ久保駅方面へ。
ここが地味に長いですが、道路わきの桜を癒し系と捉えて先へ進みましょう。
道路沿いを歩いて「道の駅・果樹公園あしがくぼ」に到着。
芦ヶ久保駅はこの裏手なので、道の駅を目指して歩いて来れば大丈夫です。
トイレや自販機の他、売店や食堂もあるので電車の待ち時間があってもここで時間つぶせます。
そして、この道の駅周辺の桜も満開!
都心にあったら桜の名所の1つとして扱われるんじゃないかってくらい、周囲を彩る桜並木が綺麗でした。
こうして芦ヶ久保駅まで歩いて本日の登山が終了。
久しぶりに20km超えのルートで疲れましたが、この辺りは途中でエスケープできる道もあるので体力や時間に応じてコースを組めるようになっています。
今回のメインは一番最初の「八徳の一本桜」。
高原風景に咲く1本の桜の木はやはり見応えありました。ユガテの雰囲気が好きな方は、きっとここも気に入ると思います。
例年だと満開となるのは4月上旬から中旬にかけて。関八州見晴台の登山と合わせて訪れるのがおすすめなので、良ければ行ってみてください。
【日程】
2025年4月12日
【コースタイム】
7:40 吾野駅
8:40 八徳の一本桜
10:00 関八州見晴台
10:35 飯盛山
11:30 ツツジ山
11:45 刈場坂峠
12:30 大野峠
13:40 芦ヶ久保駅
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