茅ヶ岳・金ヶ岳(奥秩父) 深田久弥終焉の地へ八ヶ岳とアルプスの展望登山

茅ヶ岳・金ヶ岳(奥秩父) 深田久弥終焉の地へ八ヶ岳とアルプスの展望登山

日本百名山―――。登山をする人にとっては、多かれ少なかれ意識するのではないでしょうか。かくいう私も、そのブランド力を意識して早々に男体山を登ってしまい、痛い目見たという情けない過去を持っているんですが、、、

この日本百名山を選定したのが、登山家である深田久弥氏。そして、今回登った茅ヶ岳は、その深田久弥氏が登山中に脳卒中で亡くなった山。山頂手前には石碑が建てられ、麓には記念公園が設けられています。

茅ヶ岳自体は、百名山ではなく二百名山に選定されているのですが、富士山、八ヶ岳、南アルプスの絶好の展望スポットとなっている、眺望にとても優れた山。

奥秩父と言えば、瑞牆山や金峰山に目を奪われがちですが、、自分の感想としては、茅ヶ岳の眺望はその上を行ってました!意外や意外、素晴らしい山です!!

 

東西南北豪華キャスト!「ニセ八つ」こと、茅ヶ岳へ―――

 


【日程】

2012年11月10日

【コースタイム】

深田公園(9:15)→女岩手前(10:05)→茅ヶ岳(10:55)→金ヶ岳(12:10)→→→お昼休憩→→→下山開始(12:45)→ふれあいの里入口(14:15)→明野温泉太陽館(15:20)

 

 

日本百名山を全て登った人って、日本にどれ位いるんでしょうかね??北海道から鹿児島(屋久島)まで各地に散らばっているので、制覇するとなると、そりゃ~時間とお金がかかりそう。100座全部登った人は、素直にすごいと思います。

せっかくなので、自分が今日までいくつ登ったのかカウントしてみたら、『41』個でした。(ちなみに、二百名山は今回の茅ヶ岳でちょうど『10』個)思ったより登ってたな。

(詳細はこちら→全登山リスト

 

自分も最初は日本百名山を登り切ってやろうか!なんて思ってましたが、すぐに止めましたw 大変そうだったのと、あんまり縛られるのもよろしくないなぁ~と。。。

あと、一番大きかったのが、このブログではお馴染みの、山梨県に秀麗富嶽十二景っていう手ごろに制覇できそうな山域を見つけ、それに集中し出したってのもあるんですが・・・・・・まぁ、その話をすると止まらなくなるからいいや、、、w

 

ってことで、今回は茅ヶ岳に登ってきたので、そのレポを。

 

茅ヶ岳へ電車・バスで行くならお早めに。週末だけJR韮崎駅からバスが出ているのですが、11月23日までです。しかも午前・午後ともに1便しか出ていないので、乗り逃さないようにご注意を!

(バス時刻表はこちら→韮崎深田公園線

朝の韮崎駅はハイカーだらけ。駅からは瑞牆山へのバスも出ているので、大半はそっちに乗るだろうなんて思ってましたが、意外に深田公園行きバスも満席になるほど乗りました。

 

20分ほどバスに揺られて深田公園へ。駐車場もほぼ満車状態で、、、こんなに人気だったのね、茅ヶ岳。

駐車場にはトイレがあって、親切なことに茅ヶ岳の地図パンフレットも置いてあります。

 

今回のルートがこちら。現在地の深田公園をスタートして、茅ヶ岳~金ヶ岳を経由して、ふれあいの里方面へ降りるコース。標準CTでも5時間程度と短いので、初心者でも十分に歩けるルート。

 

準備して、雲1つない青空の下、クライムオ~ン!歩いていると半袖でも十分なくらいの、絵にかいたような登山日和!富士山も期待できそうだっ!

 

少し行くと、すごい小っちゃくて可愛いハイカー発見!ヨチヨチ歩きの割に、両手のストックさばきがなかなかのもので、、、すごい登山家になりそうな予感!

 

女岩までは平坦に近い緩やかな登り坂。足慣らしに最適で、落葉がフカフカで気持ちいいさ~

 

しばらく歩くと、登山道が通行止めになってました。ここは女岩から50m手前の地点。落石多発で立ち入り禁止なんだとさ。

 

迂回ルートへ。道は明確なので問題なしですが、ここから先、いよいよ本格的な急坂へシフト。

そうそう、女岩にルート上唯一の水場があるのですが、通行止めになっているので、水は当然手に入りません。途中で補給はできないので要注意!

 

尾根に出るまでは、ご覧のような坂がひたすら続きます。疲れるかもしれませんが、この時期は葉が落ちて展望が良く、後ろを振り返ると富士山が徐々に見えてくるので、それを楽しむのがいいかもねー

 

30分ほど登れば尾根に到着。ここを左へ行けば山頂なのですが、右の岩場が軽い展望台になっているので、ぜひ寄ってみてくださいな。

 

木の合間から富士山~。(※葉がある時期だと、もしかしたら見れないかも。。。)

ですが、圧巻なのが奥秩父方面↓

遠くに見えるでかい山が金峰山。左の方には瑞牆山も見えます。写真で見るとわからないですが、肉眼で見ると金峰山頂の五丈岩が良く目立つw

山肌の白い部分は雪ではなく、金峰・瑞牆山塊特有の花崗岩。

 

ざっと展望を楽しんだら、あとは尾根伝いに岩場を登って行けばいいのですが、その途中にあるのが、、、

 

故・深田久弥氏の石碑。まさにこの場所で亡くなったのかな。。登山道わきにひっそりと建てられてました。

ちなみに、この石碑、後ろを歩いてた山友のわっきーが気づいて教えてくれました。自分一人だったら確実にスルーしてた・・・(あぶない、あぶない・・・)。仲間と登るって大事だねw

 

石碑を通り過ぎると、山頂はすぐそこ。人がたくさんいました。

そして、ここからは360℃の絶景が!!!

 

まずは南側には富士山!山梨の山に来たら、もう定番ですね。下の靄がいい感じに雰囲気作ってる!

 

すぐ西側には南アルプス~。雪が思ったよりなかったです。それと、ふと思ったのが、こんなに間近で南アルプスを見たのは初めてかも・・・。近すぎてあんまり南アルプスっぽくなかったですが、

鳳凰三山・地蔵岳のオベリスクもしっかり見えます。(右側のぴょこんと飛び出てるやつ)

 

北側には八ヶ岳~!自分のテン泊デビューの地。広い裾野も見えて、南アルプス以上に迫力あった!!梅雨時期に八ヶ岳縦走したのが懐かしいな・・・。

南側に比べて雲が若干多めですが、八ヶ岳の背後をよく見てみると・・・

雪を綺麗に被った北アルプスの山脈も見えました。

 

東側には先ほども見た奥秩父の山脈。この茅ヶ岳も奥秩父に入るみたいですが、これまで登った奥秩父の山の中でも展望は一番良かったかも!とにかく360℃の展望が見渡せて、各方面に有名どころが控えてるって言う、絶好の位置にあるのが、この茅ヶ岳。

 

富士山見ながら軽く休憩~。逆光でシルエットになったハイカーたちが、何かカッコ良かった。

 

茅ヶ岳の次は隣にある金ヶ岳へ。茅ヶ岳が標高1703mに対して、あちらの金ヶ岳は1764m。金ヶ岳の方が60mほど高いです。山頂まで約1時間の道のり。

 

金ヶ岳へは向かうため、茅ヶ岳を離れた途端、、、驚くほど静かになった・・・。ホント静かでした。てっきり皆セットで登ると思ってたけど、こちら側に来る人はそんなにいませんでした。

 

途中にあった石門。この石門のすぐ先に、絶好の展望スポットがあるのでお見逃しなく!

 

それがこちらの岩場。

 

茅ヶ岳とその背後に富士山。岩場は反対側が崖になっているので、誤って落ちないように。。

 

遅くなったけど、今回の同行者のわっきー紹介。彼とは夏に槍ヶ岳で会ったりもしたけど、一緒に登るのは今年1月の竜ヶ岳以来。直前で仲間募ったら、来てくれました。(サンクス!)

この日、おニューのザックデビューで、デザインがなかなかカッチョ良かった!来年はいよいよテント泊デビューかっ!?

 

山頂までは岩場がある尾根を進んでいきます。途中、金ヶ岳・南峰のピークがあるのですが、特に標識とかが見つけられなかったので、気づかず通り過ぎてしまいました。。

 

12時過ぎ、金ヶ岳山頂(北峰)に到着。山頂はあまり広くはないですが、人が少ないので快適。ここでお昼休憩。

南西の視界が開けているので、富士山と南アルプスを見ることができます。

 

帰りは「ふれあいの里」方面へ下山。尾根沿いに降りていくのですが、この道が所々狭く険しく、なかなか面白かったです!

いくつかビューポイントもあって、今日登った2つの山を見れます。

 

左から、金ヶ岳、茅ヶ岳。その奥には相変わらずの富士山w

 

八ヶ岳もここに来て再び見れますが、綺麗だったのが金ヶ岳山麓の紅葉。山の上はすでに枯葉となっていましたが、下の方はまだまだ黄色く色づいてました。

 

それは登山道も同じで、下に行くにつれて紅葉が目立ってきました。ほとんど終わりかけで散っていたのですが、だからこそわずかに残った紅葉が目に焼き付くのさっ!

 

黄色が特に綺麗で、登山道が明るく照らされてた~。

落ち葉もフカフカで、膝に優しい道でした。

 

1時間ほど下ったら、もう登山口。あっという間でした。・・とはいえ、ここから林道開始で、明野温泉・太陽館まではまだ1時間ほどかかります。

登山口に降り立ったら左へ。

 

で、すぐに分かれ道があるので右へ。

 

しばらく行くと、ふれあいの里の分岐に出ます。「明野ふれあいの里」方面へ行くのは間違いなのですが、、自分たちは間違ってそっちに行ってしまいました。。ただ、そっちにトイレや自販機があるので、休憩に寄るのなら良いかもしれません。

 

行ってみたら、小っちゃい子がブランコしてた・・。すごい大きいブランコで、、とても楽しそうだった・・・(あぁ、乗ればよかった・・)

この「ふれあいの里」、キャンプ場やBBQ広場があって、結構人がいました。ふれあいの里に迷い込もうとしたところで、親切なおっちゃんから正しい道を教えてもらい、戻る。

 

こっちの長い直線の道が正解ね。

 

途中にあった宇宙線研究所。宇宙船じゃなくて宇宙線。

 

すすきと富士山。秋ですね~

 

道はひたすらまっすぐ、静かな畑の脇を進んでいきます。のどかだね~~

途中、ハイジの村の標識がある交差点に来たら左へ。

 

後はまっすぐ行くと、右側に大きな建物が見えてくるので、それが温泉施設。

今日は当たり前のように見えてた富士山。一度も雲に隠れることがなく、ラッキーでした!

 

ちなみに、ここら辺に来ると、今日登った茅ヶ岳・金ヶ岳の山容を見ることができます。忘れてはならないのが、茅ヶ岳が別名「ニセ八つ」なんて呼ばれていること。広い裾野とボコボコの峰の姿が、八ヶ岳に似ていることから、そんな風に呼ばれるようになったんだってさ。

ということなので、比較してみると、、、

 

上が「ニセ八つ」、下が「八ヶ岳」。

う~ん、、、まぁ確かに似てるかも。もうちょっと離れたら、同じように見えるのかもね。

独立峰とも言える茅ヶ岳。周りに山がない分、展望が開けてより一層景色が綺麗だったんだろうね。北に八ヶ岳、西に南アルプス、南に富士山、東に奥秩父と、どれもが間近に見えて、展望を求めるなら最高のロケーションの山。この山自体は百名山ではないですが、登ってみる価値は大いにあります!

 

15時過ぎ、明野温泉太陽館に到着。でかい温泉施設で、日帰り入浴は700円。露天はないですが、大浴場からは南アルプスと八ヶ岳が見事に見えました。

ちなみに、この温泉、月ごとに浴場が男女交代制らしく、一方からは富士山&南アルプス、もう一方からは南アルプス&八ヶ岳が見えるそう。今月は男湯が南ア&八ヶ岳ってわけね。

 

太陽が沈み、最後は南アルプスのカッコいいシルエットを目に焼き付けて終わり。16:21発のバスに乗ってJR韮崎駅へ戻りました。

(帰りのバスの時刻表はこちら→韮崎瑞牆線バス時刻表

 

 

こんな感じで、一日中晴天の中、富士山、八ヶ岳、南アルプスを飽きるくらい見ながら登山を楽しめました。茅ヶ岳、思った以上の人気っぷりで少々意外でしたが、山頂に来て納得。展望素晴らし過ぎるわ!

 

コースも最初に言ったとおり、金ヶ岳まで登ってもCTは6時間に満たないので、初心者でも割と登りやすいと思います。逆に健脚者は早く終わって物足りないかもしれませんが、ご安心を!そんなときは・・・

 

明野温泉太陽館の目の前にある、ハイジの村で遊んでみましょう\(^o^)/きっと楽しい時間を過ごせるはずです。

 

どうです?行ってみたくなりましたか、茅ヶ岳。日本百名山に興味ある人もない人も、ぜひ一度登ってみることをおススメします!

 

以上、お疲れ様でした~

 

 

 

 

 

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